竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

銀波の先にー花嫁街道2022予報

明日2月27日(日)開催の南房総花嫁街道トレイルラン2022に出場するため、開催地の千葉県南房総市和田町にやってきました。
花嫁街道トレイルランには昨年の冬開催のレースにエントリーしていましたが、COVID-19に関する緊急事態宣言のため中止になってしまいました。
14kmのレースが午前と午後に1回ずつ開催されますが、私はダブルエントリーにしたのでどちらにも参加します。
目標はどちらも2時間以内のフィニッシュですが、UTMFのトレーニングとしては午前から強度の高い走りをして、午後にその疲れを残した状態で臨めるようにしたいと思っています。
なので、午前は無理のない範囲で追い込みます。
午前の部は8:00スタートですが、私の家から会場最寄り駅の和田浦までは電車で4時間かかり始発でも間に合わず、必然と前泊することになります。
今回は千葉県の西海岸である東京湾岸から回り込むことにしました。
京葉線蘇我まで南下して内房線に乗り換え、内房線でさらに館山まで南下し、そこから房総半島の一番狭いところ、チーバくんでいうところの足首のあたりを横断して東海岸の太平洋岸に出た後、少し北上すると目指す和田浦駅に到着します。
京葉線の車窓からは銀波の東京湾
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東京湾は私の故郷の海です。
ついでにこれが私の故郷。
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東京湾岸の団地しかない埋め立て地です。
コンクリートジャングルというほどは建物が高くないので、コンクリートサバンナくらいがちょうどよい呼び方なのかもしれません。
東京湾浦賀水道はまた別の景色となります。
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海が青くなりましたね。
太平洋側に抜けると、少し波が高いようでした。
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同じ千葉県の海といっても、ずいぶん様子が違います。
和田浦には電車の遅れで予定より遅く到着です。
和田町は房総半島の南にある太平洋岸の漁業の町で、捕鯨が認められていることでその筋の方々にはよく知られていて、鯨料理も名物です。
20年くらい前に一度だけ食べに来たことがあるのですが、遠い思い出というかもう思い出せない部類の記憶でしかありません。
となると、食べて記憶を新たにするしかありませんね。
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20年ぶりの舌鼓、美味しゅうございました。
食後は、林を抜けて、
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荒波の太平洋へ。
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広いなあ。
ついでに、宿の庭からも太平洋。
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大きいなあ。
そして、はからずも焚き火を囲むことに。
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若者のギターに合わせて歌いました。
あれはなんだったんだろう。
でも素敵な一日でした。

波間に漂うー2022年頭所感

2022年も早一月が経とうとしていますが、世間は新型コロナウイルス感染症COVID-19の日本における第6波に翻弄されています。
本日1月25日には、東京都の陽性者が1万2000人を超えました。
いくら重症化率が低いオミクロン株とはいえ、都民のほぼ千人に一人が1日で感染する状況に、第5波以来の緊張感を覚えています。
私事中の私事ですが、今年も正月三ヶ日の間に誕生日を迎えた私は、43歳となりました。
なんかいつの間にか後厄が終わっていて、生き延びた感じを噛み締めています。

そんな1月でしたが、第6波前に帰省を終えて帰ってきてから、年頭の所信表明をいかにすればよいか迷っていた1月でもあり、でもここに来て、その1月も終わりそうになっていて、こうして慌てて筆を執っている次第です。
迷いの理由は、パンデミックワールドのエピデミックジャパンにおけるこの感染の波です。
今年はUTMF2022に出場予定ですが、パンデミックの収まらないこの状況ではエピデミックも当然収まらず、そうすると大会が開催されるかどうか自体、見当も付きません。
たとえこの第6波が収まったとしても、次の波がいつどのようにやってくるかはわかりません。
どうしたらいいのかわかりません。
いわゆるポジティブシンキングみたいな前向き思考、むしろあれは前向き嗜好なんだと思っていますが、私は子供の頃からそれに馴染んだことがないネガティブシンキング系のトレイルランナーなので、無理矢理明るく考えて折り合いを付けることができません。
どうしたらいいのか本当にわかりません。

とはいえ、やはりトレーニングは積んでおかなければ、UTMFが万が一開催されたときに苦労するのは私です。
ということで、昨年の12月から積み始めた山でのトレーニングを、1月もそれなりに続けています。
2022年最初の山のトレーニングは、飯能アルプスから奥武蔵方面で開催された講習会でした。
いわゆるちゃんぷ練に参加してみました。
ちゃんぷ練にもトレイルでの講習会にも人生初参加でしたが、充実したトレーニングになり、満足しています。
レーニング中の関八州見晴台からの富士山。
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その翌週には、ぐるっと高尾とかラウンド高尾とか呼ばれているコースで、ちゃんぷ練のおさらいをしてきました。
そして富士山のおさらいも。
北高尾山稜から。
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小仏城山の手前から。
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南高尾山稜から。
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4月にこの周りを100マイル走れたらいいなと思いながら、トレーニングを積んでいくしかないのだなと思っています。
まあ、たまには怠け者系トレイルランナーとしての本領を発揮してさぼりますが…。
感染の波は全く読むことができませんが、海辺で育った私は、海で波間に漂うことには子供の頃から慣れ親しんでいます。
漂い方を教えてくれたのは海鳥でしたね。
今年はしばらく、波間に漂いながら過ごすことにしますか。
所信表明も、しばらくは波間に漂わせておきましょう。

波に揺られてー2021年振り返り

松が明けて数日経ち、もはや1月11日になってしまいました。
おくればせながらではありますが、明けましておめでとうございます。
なお、サイト上では記事公開日が2022-01-01となっていると思いますが、それはその日に誤って公開ボタンを押してしまったが故のことであり、本当は2022年1月11日に公開しています。
年明け早々の粗相を引きずりましたが、その後の10日間でやっと記事を書き終えました。
この正月は京都の愛宕山に初詣登山を予定していましたが、なんと積雪30cm(元日)とのことで、装備不足のため断念し、けっこう久しぶりに寝正月を決め込みました。
代わりといってはなんですが、富士山をどうぞ。
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この写真は、昨年12月11日に小仏城山から小仏峠に向かう途中の富士見スポットで撮りました。
空気の澄んだ風の強い日でした。
本年もよろしくお願いいたします。

2021年を振り返ってまず思い浮かぶのは、2020年と同じく、もしくはそれ以上に新型コロナウイルス感染症COVID-19の波に翻弄された1年だったということです。
年明け早々から第3波の感染者急増があり、春には第4波で大阪が医療崩壊、夏の第5波の感染爆発では東京も医療崩壊しました。
東京は感染爆発都市・エピデミックトーキョーと化していましたが、オリンピックもパラリンピックも開催されてしまいました。
オリンピックもパラリンピックもやめましょうーCOVID-19徒然24 - 竹仙坊日月抄
私は今でも、開催してよかったとは思っていません。
よかったと思える人はそう思っていればいいのではないか、くらいにしか思っていません。
COVID-19に翻弄されたのは社会生活だけでなく、トレランのレースは軒並み中止となりました。
私のエントリーしていたレースでは、花嫁街道トレイルラン2021(1月開催のもの)、UTMF2021、ハセツネ30K、信越五岳、ハセツネが緊急事態宣言などの影響で中止になりました。
まだ届かないーUTMF2021中止 - 竹仙坊日月抄
幻なんかじゃないーハセツネ30K2021中止 - 竹仙坊日月抄
WAO…ー信越五岳2021中止速報 - 竹仙坊日月抄
幻なんかにーハセツネ2021中止 - 竹仙坊日月抄
野沢トレイルフェスには参加資格の変更で出場は可能だったのですが、エピデミックトーキョーの感染状況が最悪に向かっている時期と重なりました。
そのため、東京から都境を越えて移動することを控え、参加を見合わせました。
出られるようになったけどやっぱり出ないー野沢トレイルフェス2021予報2 - 竹仙坊日月抄
過去に参加して楽しかった大会なので楽しみにしていましたが、社会の状況を鑑みると参加することはできないと判断しました。

それでも、緊急事態宣言が出ていなければ、都境を越えることはできました。
記事にはしていませんが、第5波の緊急事態宣言直前に、いつも一緒に山行する先生と八ヶ岳周辺で夏山登山ができました。
北杜市の中山展望台。
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北八ヶ岳の大岳から。
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北横岳から蓼科山を望みます。
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亀甲池。
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感染の波が高くない間は、このようにして山に行くことができていました。
そういえば、先生とは10月の末にも一緒に遊びに行くことができました。
精進ヶ滝の紅葉とか。
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フォッサマグナとか。
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諏訪大社とか。
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諸々楽しかったです。
先生は私がブログを書いていることを知らないと思うのですが、今年もよろしくお願いいたします。
というのは、年賀状のやり取りは普通にしているから、ここで言わなくてもいいか…。

中止になったレースのうちでも特に、UTMF2021や信越五岳に向けてはそれなりにトレーニングを積んでいました。
どちらも今の私の力では厳しい大会であったため、鍛練が必要だったのです。
近年では最高レベル(私基準=怠け者基準)に走り込んでいたかもしれません。
参加できた大会は少ないものの、走ることにかけては充実していたのかもしれません。
中止になったUTMFの代替として開催されたバーチャルUTMFも、練習の一環として捉えると、連日30km近くもよく走ったよなと今では思えます。
継続は苦手なりーバーチャルUTMF2021レポート - 竹仙坊日月抄
こういうイベントの完遂は私にとっては珍しいことで、ちょっと新しい境地が開けた感覚がありました。
信越五岳も、コロナ禍という特殊状況であるが故にエントリー合戦を勝ち抜けてしまったのだと思いますが、エントリーした以上は完走を志してトレーニングを積みました。
走るのはもちろんのこと、この頃から体重と食事の記録を「あすけん」というアプリで始めました。
記録すると、「食事制限」まではいかないものの、食べ過ぎた翌日の「自重」くらいは自然とするようになりました。
すると、かなり身体が絞られてきました。
身長177cmで体重71~4kgというのが、近年の私の身体のサイズだったのですが、これが大体68~71kgになってきていて、体脂肪率も8〜10%ほどを推移しています。
25年前に高校生だった頃の私は、体重70kgくらいで体脂肪率8%ほどだったのですが、四半世紀を経てその水準に戻ってきました。
練習は裏切らないとはいうものの、レースの結果に結びつかないことはよくあったのですが、身体の数値だけみれば確かに裏切らないのですね。
とはいえ寝正月を経た昨日は、体重71.1kg・体脂肪率11.1%とリバウンド傾向が顕著なのでした。
明日から本気出します。

ただ、とにかく身体は軽いものの、目標としていた信越五岳もハセツネもなくなったところで、軽さを試す機会がありませんでした。
そんななか、果敢にもエントリーが開始されたのがFTR100K2021でした。
いわゆる第5波が収束していくタイミングであったのが幸いしたのでしょう。
信越五岳やハセツネへのトレーニングの余勢で、FTR用にもある程度のトレーニングは積むことができました。
FTR100K自体は過去に3回出場していたので、久しぶりに100km超のオーバーナイトレースに出るというのに、大した緊張感もなく臨みました。
緊張感のなさから、変更されたコースについての予測が甘かったため、タイムとしての結果は伴いませんでした。
一言で言うとーFTR100K2021速報 - 竹仙坊日月抄
ただ、その緊張感のなさは、レースを楽しむ上ではよい効果があったように思います。
ヤバイレースでしたが、久しぶりに楽しかったです。

昨年のレースは結局FTRのみで、11月に終了しましたが、12月に入ってからまたぼちぼち練習を始めました。
「開催されれば」という留保が付きますが、今年の4月にUTMF2022に出場します。
FTRでは山でのトレーニング不足を痛感したため、毎週のように高尾周辺を走ったりスピードハイクしたりしていました。
高尾周辺からは富士山がきれいに見えますね。
12月11日、景信山より。
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12月18日、北高尾山稜の富士見台から。
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12月25日、小仏城山から小仏峠に向かう途中の富士見スポットから。
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再び「開催されれば」という留保を付けますが、今年の4月にこの山の周りを100マイル走るのですね。
完走できるように精進の日々を送りたいと思います。
とりあえず、明日から本気出します。

あと、トレーニングついでと言ってはなんですが、12月19日のTOKYO八峰2021も見に行ってきました。
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なんか寒いらしいですねーTOKYO八峰マウンテントレイル2021予報 - 竹仙坊日月抄
レースを見に行ったと言えば、直近ではKYOTO GREAT ROUNDを見学しに行って、餌付けまでされてきてしまいました。
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知るも知らぬも逢坂の関ーKYOTO GREAT ROUND 2021見学記 - 竹仙坊日月抄
練習のためにトレイルランニングをするのも、レースに出るのも、レースを見るのも、なにかも普通に楽しかったです。

COVID-19の波に揺られはしましたが、トレイルランニングや山行の楽しさが、波にのみ込まれてしまうことはありませんでした。
こういうものを、こういうことを、私は求めているんだなということを、再確認できた1年でした。