竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

反省だけならー館山若潮マラソン2020レポート2

館山若潮ラソン2020のレポート第2段です。
サブ4の目標はネットタイムで達成しているものの、色々な問題点が目白押しです。
記憶と記録を整理しながら、うじうじづらづらと反省していきたいと思います。

グロスタイムでサブ4を逃したことについては、単純にグロスタイムを把握しないまま走っていたことが原因でした。
今回はスタートラインに到着した時点でストップウォッチを動かし始めたので、ネットタイムしかレース中には見ていませんでした。
レース中に見ていなかったグロスタイムがこちら。
f:id:CHIKUSENDO:20200128123808j:plain
ちゃんと把握していないから、10秒差でグロスのサブ4を逃す結果につながりました。
10秒くらい42.195kmの間に削り出せよ、とは自分に対して思いますが、そもそもグロスのタイムを把握してなければ削り出す意識すら生まれません。
ちなみにネットタイムは下記の通りです。
f:id:CHIKUSENDO:20200128123844j:plain
ネットのサブ4を確信したタイミングはあったので、その段階で時刻を確認すべきだったのではないかと思います。
それが残り1kmだとしても、10秒ならば必死で走れば削り出せたはずです。
意識してないと何も始まらない、そんな失敗でした。

また、館山若潮にはペースランナーがいますが、彼らにうまくついて行くこともできませんでした。
スタート直後はサブ4のペースランナーを探しながら走り、3,4kmほどで見つけた後は、彼らの少し前に出て走っていました。
少し早めに走って後で抜かれたらついて行けばよい、と気楽に考えていましたが、この気楽さが失敗のもとでした。
彼らには恐らく、21km付近のエイドで抜かれたのだと思われますが、そのエイドではバナナを食べたり持参のジェルやアミノ酸などを摂ったりしていたため、1分近く足を止めていました。
このストップ自体も大きなロスであることは否めないのですが、その際ペースランナーに抜かれることを想定していなかったのは迂闊でした。
しかも彼らに抜かれたことに、その後何kmか気がつかず、25kmくらいでやっと、50mほど前に見えている風船をつけたペースランナーがサブ4のそれであることに気がつきました。
その時点で彼らに追いつくべきだったのですが、集中力を欠いていて判断力が鈍っていたため、結局そのまま遅れを取り戻すことなく漫然と走り続けてしまいました。
私はフルマラソンの20〜30kmくらいで中だるみしてしまうことが多いのですが、この日は走ること以外のことを考えている時間が長かったように思います。
仕事のこととかUTMFの二次募集のこととか買ってもいない宝くじに当たったらどうしようかとか、そんな余計なことばかり考えていました。
今、自分が走っているということに意識を集中させろ。
そのときの自分にかける言葉はそれ以外にありません。

また、この頃には身体の軽い不調も出てきていて、スピードアップが難しくなってしまっていました。
この日は15kmくらいまではけっこう快調に走れていましたが、次第に脚の付け根に鈍い痛みを覚えるようになりました。
どうやら、雨にさらされて冷えた脚が固くなって上がりにくくなっていたようです。
同様に上半身の動きも悪く、効果的な腕振りができていませんでした。
これも冷えのせいで、肩周りが固くなってしまったことに原因があるのだと思います。
20km以降ペースアップができなくなったのは、この脚と上半身の動きが悪くなったことに起因すると思っています。
f:id:CHIKUSENDO:20200128123944j:plain
ラップタイムを見ても、後半20kmは前半に比べて落ちていて、30kmくらいからペースアップを意識して走ったものの、さほど上げることができていません。
たぶん冷えが原因なんだろうなとは、当日の館山の気温の記録を見て思いました。
f:id:CHIKUSENDO:20200128124818j:plain
スタート時刻10時の気温は4.3℃で、フィニッシュした14時は気温5.4℃、また、体感としては、レース中ずっと小雨が降り続いていたように思います。
この雨による冷えへの対策が、少し足りなかったのかなと思います。
脚の方は当日の装備では対策ができなかったのですが、上半身はスタート前に脱いだジャケットをしばらくは着ておけば、ある程度の濡れ冷えを防げたのではないかと思います。
いつも雨のトレイルでは身体を冷やさないようにしているのに、ロードでは走り続けて高強度の運動を維持することができるので大丈夫だろうと思って油断していました。
低体温症のような深刻な状況にはならなくても、冷えで地味にパフォーマンスが落ちるということを意識しておくべきでした。

また身体の不調で言えば、20kmくらいから左膝が軽く痛くなり出しました。
レースが終わって3日間は疼くように痛かったので、これは冷えが原因というよりは、フォームに問題があったのではないかと思います。
今回は2週間前にハーフマラソンを走った直後にインフルエンザになってしまい、その後は館山若潮までまったく練習ができませんでした。
久しぶりのランニングがフルマラソンとなってしまったわけですが、身体の感覚が鈍っていることはわかりきっていたはずなのです。
その意識がなく、また当然ランニングフォームもおかしくなってしまっていたはずですが、レース中のセルフモニタリングが足りなかったように思います。
たまにカーブミラーでチェックはしていましたが、見ているだけで、立て直す意識も低かったと思います。

ラソンとは自分自身の心技体のすべてを走ることに集中させる営みですが、今回は心技体全てにおいて綻びがあることを痛感させられました。
特に諸々の意識の低さについて、反省点の多いレースとなりました。
「反省だけなら、サルでもできる。」1993年のCMで使われていたコピーで、もう四半世紀以上経っていますが、未だに強く心に残っているフレーズです。
反省猿の次郎くんのことを知らないと何が何やらわからないかもしれませんが、とにかく私自身がサルならば反省するだけでよいのです。
が、そうもいかないのが人間の世界の悲しいところです。
ここは反省点を修正点に変えて、次の機会に臨みたいと思います。