竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

巻き戻した春ーUTMF2022レポート1

2022年4月22~24日に開催されたUTMF2022のUTMF165kのカテゴリーに参加しました。
当初の距離/累積獲得標高は165.6km/7,573mでしたが、事前の雨で山道のコンディション不良が予測された天子山地が回避され、最終的には157.9km/6,388mとなりました。
厳密には98マイルほどで100マイルには少しだけ足りていないのですが、2016年の短縮UTMF44kmを経験した私にとっては、やっと100マイル級のトレイルランレースに出場できます。
特に強いのは「やっと」という思いでした。
2016年の短縮UTMFから6シーズン、この時がやっと来たのかと。
終わってからも、2週間ほど余韻にひたっていて、その間にゴールデンウィークも終わってしまいましたが、やっと元の日常に戻れそうな気がしています。
ただ、戻れるというよりも、戻されてしまうという方が正しいのかもしれません。
そんな余韻を私の生活に残したUTMF2022ですが、このレポート記事第1段は、主に前日受付にまつわるお話です。

今回は新富士駅での前日受付を選択しました。
受付をした木曜の午前中は在宅勤務をして、午後は丸々時間休を取って移動時間に当てました。
時間休(私の勤務先では17年前の入社時にはなく、数年経ってから導入されました)と在宅勤務(2020年4月のCOVID-19による緊急事態宣言以降の導入)を組み合わせると、この辺りのスケジュールを柔軟に組むことができるので助かります。
COVID-19がいつか終息するとしても、在宅勤務の制度はなくさないでほしいと思います。
労働者の利便性を後退させるような反動は許さんよ、って、誰に向かって言ってるんだろうね、私は。
とにかく、自宅近くの書店兼喫茶店でカレーライスを昼食に摂って、おやつにバスクチーズケーキを買い込んで新幹線に乗り、新富士駅には15:30過ぎに到着しました。
受付には時刻の事前予約が必要で、私の予約は18:30~19:00でした。
いったん宿に荷物を置いておやつでも食べてから出直してこようかと思っていましたが、先に受付を終えた友人Bさんから、予約時刻に関わらず受付できるという情報をもらいました。
それならばもう受付を済ませてしまおうということで、まずは南口の外に設置された検査会場に赴き、抗原検査を受けます。
この時は新幹線の到着に合わせてけっこうな人出があり、15分くらい行列に並ぶことになりました。
並び始めてからほどなくして雨が降り始めます。
天子山地の回避決定をもたらした天気予報通りに降ったこの雨は、この後、夜半まで断続的に勢いを強めながら降り続けました。
少し早く降り始めたかと思いつつ傘をさして順番を待ちます。
さて、第ゼロ関門、と呼ばれた抗原検査ですが、私は直接見聞きしてはいないものの、陽性反応が出て出場がかなわなかった方もいたようです。
私は無事に陰性反応が出て関門を通過、富士山口側の駅構内に設けられた受付・必携品チェック会場に移動しました。

こちらは抗原検査とは対照的に、なぜかあまり混雑しておらず、比較的スムーズに手続きを済ませることができました。
新富士駅の必携品チェックは、ライト2つ(点灯試験およびそれぞれの予備バッテリーチェック)、サバイバルブランケット類、雨具類(シーム部の防水処理チェック)、ロングタイツ・長ズボン類の4点のみでした。
私は必携品全部を1つの袋にまとめていて、何もかもまるっと見せるつもりで張り切っていたので、ちょっと拍子抜けしてしまいました。
しかし、これらが生命に関わる最低限の装備という判断なのでしょう。
他会場ではもっとチェック品目が多かったという話も耳にしましたが、新富士駅の受付会場は新幹線の到着時刻に人出が集中するため、一人一人に割く時間を短くしたかったのかもしれません。
ただ、効率はよいのかもしれませんが、公平性を考えると、せめて全会場のチェック品目を均一化するくらいのことはしてもいいんじゃないかと思います。
あと、今回の新富士駅の受付には出店がなかったので、必携品を忘れた時の調達が大変困難だったと思われます。
そうした受付会場ごとの環境の差異にも注意が必要だと考えさせられました。
ともあれ、無事に受付を済ませた証にリストバンドを装着します。

水色がUTMFの参加者の証、白いテープは抗原検査陰性の証。
巻かれた手首を見ると、明日から(ほぼ…)100マイル走るんだな、という実感が湧いてきます。
特にリストバンドを手首に巻いた時から、その思いが強くなりました。
かつて出場した短縮UTMF2016でも、同じく水色のリストバンドを巻いていました。

写真上が今回、下はUTMF2016のものです。
UTMF2016は秋の9月に開催され、台風や秋雨の影響で44kmの短縮開催となりました。
今回は春の開催ですね。
あの秋があってこの春が来て。
リストバンドを巻き直し、100マイルへの思いを巻き戻します。

そんな受付後にふと、会場に隣接していたお店でお土産を買うことにしました。
レース後にそんな余裕があるかどうかわからなかったので、買えるうちに買っておこうと思いついたのです。
その判断は結果的に大正解でしたが、それはまた後日のお話にしたいと思います。
ここで買い込んだのは、地元富士市の和紅茶です。

既に関係各所に配ったものの、私はまだ飲んでいないので味は正直なところわからないのです。
それでも軽くてかさばらないのでレース後の荷物にならないため、非常におすすめですよ。