竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

夢追いかけ走ってーハイテクハーフマラソン2020レポート

1月12日に開催されたハイテクハーフマラソン2020の参加レポートです。
今回の目標は1時間45分を切ることでしたが、結果的にネットタイム1時間36分23秒でフィニッシュすることができました。
冬の荒川名物の向かい風がほとんどなく、穏やかな曇天という絶好のコンディションでした。
しかし、一番大きい要因は、周りのランナーの方々に引っ張ってもらったことでしょう。
本当におかげさまだと思います。
非常にありがたいことでした。

ハイテクハーフマラソンにはコースが2つあり、新荒川大橋のスタート/フィニッシュ会場から荒川沿いを上流に向かって走る上流コースと、下流に向かって走る下流コースとに分かれています。
どちらも公認コースとのことですが、ハイテクハーフマラソンにおける公認レースは上流のみで、陸連登録者は優先的に上流に振り分けられるそうです。
上流コースは2015年の赤羽ハーフマラソン(現在の東京・赤羽ハーフマラソン)で、自己ベストの1時間28分40秒(ネットタイム)を出したコースです。
しかし、当時のスピードを思い出せないくらい衰えた私は、陸連登録もしておらず、特に上流へのこだわりはありません。
そんなところで、昨年に引き続き安定の下流ランナーとなりました。
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下流コースには、実は苦い思い出があります。
2012年の赤羽ハーフマラソン下流コースで開催されていましたが、初のハーフマラソン出場だった私は前半に飛ばしすぎ、12km地点で左足をひどく痛めて走れなくなってしまいました。
残り全てを歩き通して2時間5分6秒、最悪のデビューでトラウマを抱えた私は、以来2015年までハーフマラソンに出場しませんでした。
そんな下流コースですが、昨年のハイテクハーフマラソンでは1時間56分5秒と、初めて最初から最後まで走り通すことができました。
トラウマはとりあえずなくなっているというところで、今回は目標を高めに設定しました。
それが1時間45分切りでした。

私は下流の第1ウェーブで、10時ちょうどのスタートでした。
コースが2つとウェーブがそれぞれ3つに分けられていた効果か、スタート直後以外は人ごみに悩まされることはありませんでした。
昨年は借りたGPSウォッチでペースメイクをしましたが、今回はいつものGPSなしの時計で走りました。
最初のうちは頭のなかでTMNのWILD HEAVENをループさせながら走っていて、けっこういい感じのペースメイクができていましたが、4,5km走るうちにペースが落ち始めてしまいました。
そこで、いい感じのペースで走っている選手を探して、レースを引っ張ってもらうことにしました。
7,8kmまで探しまわりながら走って、最終的にこの人について行こうと決めたのが、背中いっぱいに大きく「夢」とプリントされたシャツを着ていた選手の方でした。
夢を追いかけて走る、なんて素敵なんでしょうか。
抽象的にはあり得てもなかなかできないものが、具体的に実現できています。
私は今、夢を追いかけて走っている。
夢に置いていかれないように、自分を奮い立たせなくてはならない。
そうやって自分自身を鼓舞しながら、21kmとちょっとを現在の全力で走りきることができました。
多分、そうやって鼓舞できない状況ならば、目標を上回ってフィニッシュすることはできなかったのではないかと思います。
ネットタイム1時間36分23秒は上出来です。
非常にありがたく思っています。
普段あまりポジティブな言葉に興味のない私ですが、この夢を追いかけて走るという状況は、とても心地よいものでした。
それにしても、夢以外で何かポジティブに追いかけるものはあるでしょうか。
愛もよさそうですが、下手をすると直江兼続になりかねません。
真実、これも場合によってはネガティブな方にも転びそうで、恐いものがあります。
やっぱ、夢が一番かな。