竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

休み休みで85分ー伊豆トレイルジャーニー2019レポート3

伊豆トレイルジャーニー2019の参加レポート第3段です。
A2仁科峠に5時間55分で到着しました。
6時間から6時間30分くらいの想定だったので、5分とはいえ早かったのは、出来としては上々でした。
ところが、途中で痛み始めていた右足の内くるぶしと左足の靴擦れとが、対応が必要なくらい悪化していました。
左足のアキレス腱の痛みも気になります。
ちょうどエイドに入っているので、ひとしきり食事をしてから腰を据えてケアをすることにしました。

A2の食事はしおかつおうどんが名物で、私が入った時には行列ができていました。
確か第1回でも同じうどんを食べたような記憶がありますが、行列があったかどうかまでは憶えてません。
トイレに4,5分並んでから、うどん行列にも5,6分並び、ようやく美味しくいただくことができました。
その後、コーラを一杯飲んでからバナナとホットコーヒーを手にして、ようやく足のケアを始めます。
このA2にはニューハレのテーピングステーションがありましたが、すでに何人か待っていたため、全てセルフケアすることにしました。
まずは左足の人差し指の靴擦れから。
エイドキットの中から絆創膏を引っ張り出して貼り付けます。
念のため、靴下の擦れている辺りにも一枚貼っておきました。
次に右足の内くるぶし周辺のケアです。
スタート前にXテープを一枚貼っていますが、その上からもう一枚足すことにしました。
足首の揺れを少し軽減して、痛みの進行を和らげる目論見です。
左足のアキレス腱のケアは、忘れました。
というか、エイドで座っているときには特に痛みを感じていませんでした。
登りでは痛みがあったのですが、エイド直前の下りのトレイルでは痛みがなく、エイドインしてからも痛まなかったため、すっかり忘れていました。
ボーっと生きてますね。
あの5歳児に確実に叱られます。
のん気なことこの上ありませんが、これが後々響いてきます。

そんなこんなでしたが、セルフケアしながら後からエイド入りしてきたBさんを見送り、空になったフラスコに補充を済ませ、手持ちのバーをモグモグしました。
それを済ませたら、おかわりのコーヒーを飲みながらエイドアウトしました。
お行儀については置いておいて、私は長めの距離のレースでは、何か食べながらもしくは飲みながらエイドアウトすることにしています。
エイドを出てから、すぐには走り出さないようにしています。
歩きながら、次の区間どんな道のりなのか、どんなペースで進めば良いのか、どれくらいの時間をかけるのか、諸々考えをまとめてから走り出すことにしています。
動作の移行をゆったりすることで、その先の道のりを考える時間を確保したいという意図があります。
右手にコーヒーを持ち、左手でスタッフとハイタッチしながらエイドアウトしました。
滞在時間、なんと47分。
ゆっくりしすぎました。

A2からA3土肥駐車場までは11km、伊豆山稜線歩道のほぼ山道のトレイルを進みます。
コースはたまに急な登りや下りがあるものの、総じて穏やかな起伏で走りやすいコースです。
ただ階段が多く、私は第1回の記憶から「階段地獄」だと思いこんでいました。
f:id:CHIKUSENDO:20191212223724j:plain
写真のような階段だらけなのですが、地獄というほどでもなかったのかなと、今回のレースを終えて印象が変わりました。
ただ、今回は天候もよく風も弱かったため、あまりこの区間で苦しまなかったことの影響があるかもしれません。
前回参加時は強風が吹き荒れたうえに雨がぱらついていて、この区間の通過にひどく苦労した記憶があります。
今回は快適な天候であったせいか、何かにつけて評価が甘くなっているような気がします。
天候がよいと景色もよく、
f:id:CHIKUSENDO:20191212223813j:plain
ため息が出るような富士山、
f:id:CHIKUSENDO:20191212223912j:plain
輝く駿河湾、しっかり堪能することができました。
笹原の開けたところが多いのですが、細い木が立ち並ぶ樹林帯もそこそこあります。
気持ちのよいトレイルでした。

とまあ、外的なコンディションとしては最高によかったのですが、私の足は痛んでいました。
A2でケアした右足は少し痛みが落ち着いたものの、ケアを忘れた左足アキレス腱は、登りに差し掛かるごとに痛みを増し、そのうち下りでも痛むようになりました。
こうなると、A3に着くまで無理をせずに進むしかありません。
再度、大勢に従うことにしました。
集団の最後尾よりも10mくらい後につけて、よほどのことがない限り抜かさないように前を追いかけます。
鶏口となるも牛後となるなかれ、とはいいますが、その逆で、むしろ牛後となる大作戦です。
幸い私の前にいたパックは、ペースが私にとってはちょうどよくて、ギリギリ無理をしないで追えるくらいの塩梅でした。
たまにスローダウンすることもありましたが、そのときは集団の先頭の人を見て、次のペースを予測することにしていました。
幸い視力には自信がある私、30m先のゼッケン番号くらいなら読めます。
この人がボトルネックなのかとか、よく見えてはいましたが、今ならば、人のことなど気にする必要はないのだと言えると思います。
大切なのは自分の足下、着実に一歩一歩、丁寧に走るのみです。
ここの区間は今までで一番気持ちよかったです。

A3土肥駐車場手前のロードは、第1回大会の時に強風で倒されかけた記憶のあるトラウマゾーンです。
しかし今回は強めのそよ風くらいの風しか吹いておらず、非常に快適でした。
走ったり歩いたりしながら、A3に到着です。
f:id:CHIKUSENDO:20191212224015j:plain
スタートから8時間46分、A2から11kmの距離を2時間4分で進んできました。
到着早々、A3名物のシシ汁(猪汁)をいただいていると、途中で追い抜いたBさんが到着します。
おしゃべりしながら再び足のケア、今度は左足のアキレス腱の痛みへの対応で、右足と同じくXテープを一枚足しました。
A2でやっておけばこの時間は必要なかったので、少々もったいなかったかなと思います。
セルフケアのあとも、水分の補充やジェルの移動など、必要な作業をこなしました。
ちなみにA2からは、11km約2時間で500mLのメダリスト一本を飲みきっていました。
この日は暖かく、登りでの消費が多かったのだと思います。
太陽光線を遮るもののない環境であったため、その分体温が上がってしまったのでしょう。
冬のレースで水分消費量の心配をしたのは初めてかもしれません。
さて、エイドでの作業を一通り終えたあとも、バナナと手持ちのバーでコーヒータイムを満喫してしまい、思いの外時間を使いました。
私はコーヒーが好きなので、エイドでコーヒーを飲むのを楽しみにしています。
とはいえレースなので、できるだけ早くエイドアウトすべきなのですが、エイドの居心地がよかったこともあるのか、気が緩んでしまっていました。
先に出たBさんを見送り、トイレに立ち寄ってからエイドアウトしようとしましたが、間違ってエイドの入口から出ようとしてしまいました。
そうです、ボーっと生きてます。
結局、A3には38分滞在していました。
A2とA3の滞在時間の合計は85分。
長すぎました。

とはいえ、この先にはエイドはありません。
後はケガのないよう進むのみです。