竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

同窓、同郷、同好ー千葉市海浜アクアスロン2017余録

第20回記念千葉市海浜アクアスロン大会参加記録の、関係者や装備の余録です。

今回はリレーの部に、友人Eさんとその同級生コンビがエントリーしていました。
私とEさんは元々フットサル仲間で、また偶然にも出身高校が一緒でしたが、Eさんのほうが2学年上で、在学中には接点がありませんでした。
Eさんはフルマラソンを3時間一桁台で走り、5kmなどの短い距離のレースでは入賞経験も多々あるスピードランナーです。
その同級生もまた私の先輩ですが、水泳では相当の実力者でした。
昨年の大会に参加して惜しくも入賞を逃し、今回に期するものは大きかったようでした。
結果は、またしてもあと一歩で入賞ならなかったものの、私にとってはいい経験でした。
特にラン担当のEさんは、周回中にすれ違った時に声をかけたのですが、あとで聞いたら全く気がつかなかったそうです。
それだけ追い込んで走っていたのでしょう。
同級生の方もスイム3位で、タイムも非常によい記録でした。
同窓の先輩方のファイトに、私はいい刺激をもらってしまいました。
目標が高ければ、パフォーマンスも高くすることができるのかもしれません。
自分を甘やかすことは大の得意な私ですが、時にはパフォーマンスを求めていいのかもしれません。
諸々のケガが治ったら、色々考え直したいと思いました。

また、同郷といえば、奥宮俊介さんは千葉市で育ったトレイルランナーです。
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しかも私と同じ年の生まれ。
同郷で同い年のトレイルランナーの誇りを胸に、というよりは、まんまのシルエットを胸に、今回は走りました。
奥宮さんとは、イベントや偶然出会った地下鉄車内などで何回かお話をしたことがあるのですが、今まで千葉の話を聞く機会はありませんでした。
11月のFTRでそういう機会があれば「何中?」って聞いてみたいと思いますが、まあ聞かないんだろうな。

同窓で同好の士であるEさんたち、同郷で同好の士である奥宮さん。
目指すべき人達に恵まれているなと、久しぶりの故郷から帰ってきて少し殊勝な思いを抱きました。
故郷の水は冷たくとも、何かしら持って帰ってくることはできたのだと思いたいです。

装備
スイムキャップ:大会支給キャップ
水着:Malu
帽子:サロモン
シャツ:FunTrails Round 名栗2016参加賞Tシャツ
ズボン:ノースフェイス
靴下:クラフト
靴:プーマイグナイト

故郷の水はー千葉市海浜アクアスロン2017レポート

2017年9月3日に開催された第20回記念千葉市海浜アクアスロン大会の参加レポートです。
私の故郷、高浜地区で行われる勝手に高浜アクアスロンシリーズ2017の第1戦でもあります。
故郷にはやはり過剰な思い入れがあり、だいぶ長い記事になりました。

会場の稲毛海浜公園プールまでは、稲毛駅から千葉海浜交通バスに乗って行くことができます。
直接行くこともできますが、私は高浜車庫行のバスに乗って、下車後は徒歩で現地入りしました。
千葉に多い街路樹である夾竹桃(キョウチクトウ)の花が咲いていました。
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夾竹桃は「千葉市の花木」に制定されているため、私の故郷である埋め立て地には、そこかしこに植えられていました。
よく考えると、強い毒性を持つこの木が大量に植わっている恐ろしさを感じざるを得ませんが、当時は見慣れたもので、あって当然のものという感覚でした。

会場のある千葉市稲毛海浜公園には多目的広場があり、2002年日韓ワールドカップの際、アイルランド代表が練習をしていた広場でもあります。
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ロイ・キーンロビー・キーンのいた、泥臭くて粘り強いアイルランドです。
そのため、この付近の住民には、といっても私の友人一家ですが、アイルランドへの親近感が強く残っています。

会場の稲毛海浜公園プールは市営のプールです。
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市営とはいえ、スライダーや波のプール、流れるプールなど、屋外の施設が豊富です。
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幼児の頃から遊びに来ていましたが、少しずつ進化しながらも、往時の雰囲気はそのままでした。
ちなみに、この大会は写真撮影が許可(登録)制で、プールの入り口で申請書を提出する必要があります。

開会式は晴天の下、にぎやかに執り行われていました。
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主催は千葉市トライアスロン協会ですが、小学生から参加できるのでキッズ率が高く、地域の運動会的な感覚を覚えました。
ゲストは豪華でした。
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千葉市にあるトライアスロンチーム・稲毛インター所属の秦由加子選手(リオパラリンピック6位)と、同じく松田友里恵選手(リオオリンピック代表)が来ていました。
現役のパラリンピアンとオリンピアンが間近で見られるのは、特にキッズ達にはいい経験だと思いますし、私にとっても、故郷とはいえ2時間近くかけて来た甲斐がありました。
秦選手は一般女子の部にオープン参加し、スイムを終えて義足を装着してランに移る一連の流れを公開していました。
オープンとはいえ、パラアスリートの競技を見る経験は初めてで、身体の使い方などよい勉強になりました。

私の競技はスイム600m+ラン5kmです。
スイム会場の「流れるプール」は、幼児の頃は水が怖くて泣きべそをかいていた、小学生から高校生まではキャッキャ遊んでいた、そんな懐かしの場所です。
そんなプールを、おじさんになってから本気で泳ぐ日が来てしまいました。
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ちなみに、この日は流れてはいません。
静水の流れるプールを2周してランに移ります。
ランは海浜公園敷地内の2.5km周回コースを2周します。
フィニッシュはプールサイド。
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写真で見る通り、競技が始まる前は快晴だったのですが、競技中はずっと曇でした。

私のウェーブは11:10のスタートでした。
アンクルチップを着けて水に入ると、予想以上に冷たいのなんの。
この日は気温は30℃くらいまで上がりましたが、水温が低く23℃くらいとアナウンスされていました。
冷たいとは思いながらも、ちょっとわくわくしながらスタートしました。
スタート直後から異変に気づきます。
息継ぎで空気が肺に入ってこないのです。
息苦しくてしかたありません。
もしかしたら、水温の低さで胸が縮んでいて、肋骨の開きが悪くなっていたのかもしれません。
肺が膨らまない感覚がありました。
プールであることをよいことに、何度も立つことになりました。
一周目を終えてビリから二番目、係員には大丈夫ですか?と声をかけられる始末です。
オッケーサインで応えるものの、練習してきた2ビートのゆったりスイムは諦めて、平泳ぎを積極的に入れざるを得なくなりました。
しかし、平泳ぎは脚に負担がかかるため長くは続けられません。
そこで、クロールに戻して1ストロークごとに一回の息継ぎに変更することにしました。
私は普段「1,2,3,パ」の2ストロークに一回の息継ぎですが、それを「1,パ」に変えました。
呼吸数を上げてとりあえずの対応をするのとともに、立ち泳ぎは浅くてできないので、積極的に立って大きく息を吸うことにしました。
千葉市動物公園には直立するレッサーパンダでおなじみの風太くんがいますが、私は流れるプールの真ん中で直立深呼吸です。
やっとこさ2周を終えて上陸すると、スイムだけでは12分10秒でした。
昨年の東京湾アクアスロンよりタイムは2分以上縮んだものの、肺の開きの悪さに苦しみました。

スイムからランに移るトランジションでも失敗しました。
Tシャツを着るときに、ゼッケンに付けていた安全ピンがはずれてしまったのです。
やはりゼッケンベルトを用意しておけばよかったなと思いました。
それでもトランジションで何人か抜かしましたが、それは私が最低限の準備しかしなかったからかもしれません。
スイムとトランジションを終えたタイムは14分26秒、女子も含めて完走者217名中185位でした。

ランは、痛みが出たらスピードを上げない方針でしたが、予定の最高速度よりもスピードを出し過ぎました。
痛みにかかわらず最高でもキロ5分で行こうと思っていましたが、キロ4分半を切るペースで走っていました。
21分56秒でフィニッシュゲートをくぐり、トータル36分22秒で競技を終えました。
ランには距離表示がないのでペースメイクが難しく、ついつい前を追いかけてしまってオーバーペースになりました。
そのスピードは出せることがわかったことと、スイムから80番以上順位を上げたのはよかったものの、9月10日に信州戸隠トレイルランを控えており、故障している左アキレス腱への影響が心配です。
本日時点で大きな問題はありませんが、小さな疼きがあって、当日走っている間にどうなるか少し気がかりなのです。
でも、心配はすればするほど湧いてくる、って誰かが言ってました。
余計な心配はしすぎないように、心がけたいと思います。

フィニッシュ後はキッチンワゴンで、カレー、餃子、ビールの黄金のトライアングルを購入し、大いに楽しむつもりでした。
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しかし、この後、どこかの2歳くらいの子供にビールのカップを蹴散らされる悲劇に見舞われます。
半分くらい残ってたのに…。
言葉が通じそうな年齢でなかったのと、故郷の後輩でもあるのとで多目に見ましたが、とても悲しかったです。

表彰は小学校低学年から80歳代までの年代別と、リレー、一般男女、千葉市民枠に対して行われます。
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トップ選手の秦さん、松田さんも残ってじゃんけん大会が行われるなど、微笑ましいという言葉がしっくり来るような表彰式でした。
最後に審判長の講評でスイムで歩く選手が多くいたことについて、苦言が呈されました。
ちなみに、水の中を歩くのはルール違反です。
曰く、これが海だったら足つかないよ!、頑張って完泳してよ!、ということでもありました。
私は歩いてはいないものの、息苦しさのあまり、風太くんスタイルで何度も水の中で直立したので、耳に痛い言葉になりました。
足がつかなければ立たないのですが、海だと思って泳いでほしいということならば、次回はそのつもりで行きたいと思います。
でも、こういうのは後の祭りとしか言えないような気がします。
初めに言わなければ、私のような他人の気持ちがよくわからない人間にはわからないのです。
でも、次は海だと思いましょう。
それにしても冷たい水でした。
故郷の水の冷たさに胸が縮みましたが、空はまた晴れてきました。

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ふるさとやあとの祭りは秋の空 竹仙坊

明日は帰るー千葉市海浜アクアスロン2017前夜

明日は、私の故郷で開催される第20回記念千葉市海浜アクアスロン大会に参加します。
私の故郷の高浜地区で行われるアクアスロン大会の1つで、私が勝手に名付けた高浜アクアスロンシリーズの第1戦にあたります。
もうひとつは、10月に行われる東京湾アクアスロンで、そちらが最終戦になります。
2試合だけのミニミニシリーズです。

千葉市海浜アクアスロン大会は明日が第20回記念ということは、単純に考えれば1997年が第1回だと思われます。
私はその年の3月に高浜を離れたため、住んでいた頃には、季節を考えるとまだ開催されていなかった大会かもしれません。
(当日に知ったことですが、1998年が第1回大会だったようで、上の記述は断定しているわけではありませんが正確ではありません)
この大会は、トライアスロン日本代表の上田藍選手と関係が深いそうで、参加賞Tシャツは彼女のデザインとのことです。
参加者が多くてレベルも高く、とても盛り上がっている大会のようです。
なんちゃってアクアスリートとしても、元住民としても、参加するのがとても楽しみなのです。

私の出場カテゴリーは一般の部で、水泳600m&ランニング5kmです。
水泳はオープンウォーターではなく、稲毛海浜公園プールにある「流れるプール」を2周します。
水が流れる状態にはしてくれないのですが、足が着くので気楽に泳げます。
もう20年以上入場してませんが、私にとっては幼少時から慣れ親しんだプールです。
帰る感覚で泳ぎたいと思います。
今回、水泳はそれなりに練習を積みましたが、果たして成果が出せるかどうかは未知数です。
先月から『クロールはゆったり泳ぐと速くなる!』という本の理論をベースに、フォームの改善に力を入れました。
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この本、私にとっては適度な知識量と熱量で、よい本だと思います。
このところゆったり泳ぐ感覚は掴めてきたものの、それで速くなったかがわかりません。
昨年は別の大会で、オープンウォーター(海)の500mを13分台後半で泳ぎ、男女を合わせた54選手中、45位でした。
単純な比較はできませんが、今回は成果を試すためにも、追い込んで泳いでみようと思います。
それにしても、幼児の頃、流れるプールの水の流れに怯えていた私は、いつか自分がそこを全力で泳ぐようなおじさんになるとは、想像すらしていなかったでしょう。
人間の成長とは本当にわからないもので、善し悪しあるとはいえ、面白いものではあります。
とにかく、明日は全力で泳ぎます。

もうひとつのランニングでは、よいパフォーマンスができない状況にあります。
このところ、左アキレス腱の痛みがだいぶおさまってきてはいるものの、ランニングは2週間ほど前に5kmだけしかしていません。
体重も増加傾向にあり、また、レース前禁酒もほとんどできていないのです。
そのときの練習ではキロ6分を少し上回るスピードでしか走れていないので、恐らくキロ5分を切ることすらできないでしょう。
それと、来週末に信州戸隠トレイルランに出場するため、無理な走りはできません。
再度痛めてしまって、戸隠に出場できなくなるようなことだけは、絶対に避けたいと思います。
アキレス腱と綿密に相談しながら走りたいと思います。
こちらも帰る感覚で、ノスタルジーにひたりながら走ります。
明日はノスタルジーの補給日として、大切な日でもあるのです。
よい1日になればよいと思います。