竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

故郷の海はー東京湾アクアスロン2016

第3回東京湾アクアスロン大会

10月15日の土曜日に、千葉市稲毛海浜公園で開催された、第3回東京湾アクアスロン大会に出場しました。
オープンウォータースイム500m、周回コースのラン5kmの、ショートの部へエントリーしました。
会場の稲毛海浜公園は生まれ育った家から徒歩15分弱の場所にあり、よく遊びにいったものでした。
釣りをしたり貝を拾ったり、もちろん泳いだり。
中学校のマラソン大会もこの公園でした。
ホームなことこの上ないのですが、ここで泳いだのも走ったのも遠い遠い思い出、20年以上前の話です。
しかも、本格的なオープンウォータースイムなど、今まで1度も経験がありません。
リオオリンピックのオープンウォータースイミングに影響されたのと、こらえきれない懐かしさとで、考えなくエントリーしてしまった大会なのでした。
当日会場に着くまで、けっこうな不安を抱えていました。

稲毛海浜公園

しかし、会場に着くとそんな不安がぬぐい去られてしまいました。
会場の稲毛の浜は東京湾埋め立て地の人工海浜で、京葉工業地域のまっただ中にあります。
左には工場地帯と千葉ポートタワー、右側には幕張新都心(この言い方あってますかね?)が見えます。
正面には川崎か大田区あたりの工業地帯が遠望でき、空気がすんでいる日は富士山も見えます。
細かいところは変わっていたとしても、昔見ていた景色はそのままで、自然と頬が緩んでしまいました。
故郷とはこういうものなのか!と感慨にひたってしまい、不安を感じることができなくなってしまいました。
ノスタルジーは最強です。

この日は快晴で気温水温ともに高め、スイムには絶好の、ランにはやや厳しめのコンディションでした。
参加者はトライアスリートばかりで、競泳選手が一握り、その中にど素人の私1人といった構成でしょうか。
お一人、愛知から参加された方がフレンドリーに話しかけてくれました。
私がウェットスーツを持ってないどころか、オープンウォータースイムすら初めてということに、たいそう驚かれていました。
「でも故郷の海なのでなんとかなります!」みたいなわけのわからない話によく付き合ってくださり、非常にありがたかったです。

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レース

レースはスイムに始まり、トランジションからのランでフィニッシュです。
ひざまで海に入ってからのスタート、初めてなのでいちいち新鮮でした。
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初めてのオープンウォータースイムは、一言でいうと楽しい!
まわりの選手にぶつかったり方向を見失ったり、けっこう散々な目には合いますが、自然の中に身を置く点はトレイルランニングに共通しています。
風や波を感じたり、海水を飲んだり、視界が利かなかったり、五感フル活用の爽快感でした。
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スイム500mを13分台で泳ぎきりトランジションエリアに着いたのが14分10秒でした。
この時点で男子の出場44選手中36位でした。
因みに女子の参加9選手は、皆私より早くスイムを終えていたようです。
トライアスリートはやはり凄いですね。
しかも、トランジションエリアでの着替えに手間取り、ただスイムのウェアの上にシャツとパンツをかぶるだけなのに、3分以上かかってしまいました。
ノースリーブのシャツの腕に頭を突っ込む、古典的かつかっこ悪いミスを犯しました。
故郷の海に浸かりすぎてアホになってしまったのでしょうか。
この後、ランのコースに入る際に折り返し点を間違えるミスを犯しますが、気づいたのはフィニッシュ後…。
「故郷の海なのでなんとかなります」って、まさかこんな風になりましたか。
ともあれ、ランは快調でした。
スイムで後れをとるのは想定内、ランで自分の設定ペースで走れば御の字くらいのプランでした。
5kmで20分以内であればいい、くらいで前の選手を追いかけます。
コースは稲毛海浜公園内を北に向かい、航空記念館を通り越して、草野水路の河口から稲毛の浜の松林に沿って折り返します。
幼児の頃に親に連れられて歩いてた道を、当時の両親の年齢を越えつつある当の息子が疾走する風景。
絵にはならないですね。
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フィニッシュタイムは36分56秒、ランだけなら19分くらいで、順位も男子15位まで上げることができました。
目標は40分以内のフィニッシュだったので、非常に良い結果でした!と言えれば良かったのですが。
フィニッシュ後に同行してくれた友人からコースミスを指摘されました。
200mくらい、他の選手よりも短かったんです。
記録証をもらった後だったのと、表彰対象でなかったので申告はしませんでしたが、初めてのアクアスロンは本当のところは失格で終わりました。
故郷の海はしょっぱかったです。

故郷の海は

そういえば、愛知から参加されたフレンドリーな方とフィニッシュ後に話したとき「今まで大会で泳いだ海の中で、東京湾がいちばん塩辛いですよ!」とおっしゃってました。
私の故郷の海は誰にでもしょっぱいようです。
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装備

水着:10年くらい前からあるTYR
アンダーウェア:オンヨネブレステックPP(初期のメッシュじゃないタイプ)
スイムキャップ:大会支給シリコンキャップ
ランの帽子:イノベイト
サングラス:青梅高水の参加賞
シューズ:アシックスターサージール
ソックス:デサント
パンツ:アシックスのアートスポーツオリジナル
シャツ:アシックスのノースリーブ
補給食:ザバスピットイン2本(トランジションで1本、ラン中に半分くらい消費)

オンヨネのブレステックPPは、着たまま泳いでもなんのストレスもありませんでした。
水温の影響も受けにくく、とてもよかったです。
重宝するウェアです。
シャツは、やはり半袖のほうが着替えやすく、トランジションタイムの節約になると思います。
腕に頭を突っ込まなくても済みます…。