竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

ちょっとだけー奥三河パワートレイル2017

ただいま東海道新幹線豊橋に向かっています。
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準備の記事でふざけすぎましたが、明日のレースに臨むからには、しっかりと目標を立てたいと思います。
三河パワートレイル2017は距離70kmで獲得標高3,700m、制限時間が13時間(時刻では19:30)です。
この距離と標高にしてはとても厳しい設定です。
一方の私は、長ければ長いほど遅くなるトレイルランナーです。
似たようなレースの例で、美ヶ原80Kに過去2回出て、どちらも制限時間までの余裕が1時間ありませんでした。
かつ、暑さにも弱いトレイルランナーなので、当日の最高気温20℃という予報が低めに外れればよいのですが、高めになるとだいぶ厳しくなります。
プラスで膝の痛みなどの諸条件を考慮して、5段階絶対評価の体裁で考えてみました。

5:12時間切りでフィニッシュ(18:30まで)
4:12時間30分切りでフィニッシュ(19:00まで)
3:13時間ぎりぎりでフィニッシュ(19:30まで)
2:最終関門を過ぎてタイムアウト
1:無事帰還のためにリタイア

5については、今の膝の状況では盆と正月とローマ法王が一緒に来るくらいの奇跡が起きなければあり得ないと思います。
正直なところ、私が本調子であっても難しいところでしょう。
4が高めの目標として現実的かなと思いますが、やはり膝の不安があるため、まあダメだろう、というところでしょう。
是枝裕和監督風に言えば、こういう現実的な目標タイムに、私は、いつもちょっとだけ間に合わないのです。
3は及第点でもあり、今回の真の目標です。
自分の身体に充分に相談しながら、ちょっとだけでも間に合わせたいと思います。
2の要諦は、間に合わなくても最後までフィニッシュを目指せるのなら、目指すだけの意志の力が自分にあるのかだと思います。
完走ポイントを獲得できなくとも、踏破する意志を持ち続けることができるか。
ある意味、これが一番きついかもしれません。
1は、突き詰めれば自分をどれだけ大事にできるかということなのだと思います。
痛いのに突っ込もうとする自分にブレーキをかけて、自分とどっぷり向き合って、自分を納得させて、レースから降りることができるか。
これも辛いだろうなと思います。
かつて比叡山インターナショナルをリタイアしたときの、自己否定と自己肯定の狭間にあるふわふわした気分を思い出します。
まあ、まだリタイアどころかスタートもしてないのにそんな気分思い出す必要はありませんが…。

かつて教員を目指していてなれなかったのでサラリーマンをしている私は、こうした通知表っぽく見えなくもない体裁で評価尺度を考えるのが好きです。
ただ、評価尺度とその要項にそって自分の経験を評価しても、結局経験そのものが持つ意味を全て表すことはできないのだなと、今では思います。
経験そのものが身体に刻んだものは、経験の断片を切り取って記述する「評価」とは、違う次元にあるものでしかとらえられないのではないかと、身にしみて思います。
私の場合、山でショボいレースをして自分自身に赤点をつけても、あとで思い返したら何でもいい思い出になってしまうのです。
まあ、あとで思い返したらって、まだスタートもしてないのにスタート前から逃げを打っているのではないか、その批判はあたるかもしれません。
でも、個人の人生の時間軸のなかで、経験の捉え方はいかようにも変わっていきます。
明日は、はたしてどんな経験をすることになるのでしょう。
どうなってもいいけど、でも最後には、ちょっとだけ間に合っていたいのです。

準備は播但線ー奥三河パワートレイル2017

明後日に迫った奥三河パワートレイル2017の準備中ですが、最大の懸案だったアプローチの飯田線土砂崩れ問題の解消が早まりました。
おかげで無事に、湯谷温泉までのワイドビュー伊那路の指定席を購入できました。
アプローチの準備は播但線です。
他の装備も食料もほぼ準備播但線です。
いい加減しつこいですね…。
新しく購入したものや新しい試みもあり、それが吉と出るか凶と出るかが楽しみです。
楽しみなのはエナジーみそ飛脚。
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味噌好きなトレイルランナーである私は、2016年の美ヶ原で食べてる人を見て以来気になってたのですが、先日川口のRUNARXで偶然見つけて購入してしまいました。
これはぶっつけ本番で味わってみたいと思います。
マップケースもセットが終わり、準備、万端。

しかし、本来はトレイルランニングのブログなのですが、ふざけすぎて鉄道ギャグブログになってしまいそうで怖いです。
とはいえ幸いなことに、私にはこれ以上に鉄道ギャグの持ち合わせはありません。
備忘録としての本題に戻っていきたいと思います。

いつも問題となる靴選びは、テクニカのインフェルノにしようと思っています。
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ケガからの回復が遅れているので、できればクッション性の高いインフェルノで、足をかばいながら走りたいと思います。
未知の山域なので、どんな山道でも走破できるスポルティバのミュータントという選択肢も捨てがたいのですが、FTR100K2016の泥の滑り台と化していた鳥首峠や有馬峠を乗り切ったインフェルノに期待を懸けてみます。

ケガといえば、1月の高尾山天狗トレイルで負傷した左膝は、着実に回復してはいるものの、時折刺すように膝周辺の筋肉に痛みが走るなど、本調子にはまだ程遠いものがあります。
青梅高水の30kmは走れたものの、奥三河パワートレイルは完走の厳しさで有名なため、不安の二文字しかありません。
特別な治療はしていないのですが、それでもスポットでトレーナーに調整をしてもらってはいます。
トレーナーといってもパーソナルトレーナーのような大げさなものではありません。
通っているジム所属のスポーツトレーナーに、1時間貸し切りでストレッチという名のマッサージをしてもらっています。
パーソナルストレッチ、という名目なのですが、私に関してはスポーツマッサージそのものです。
昨年2016年はUTMF、ハセツネ、FTR100Kと、ロングレースの前後に調整とケアをしてもらっていました。
今回も25日に、負傷部位中心の調整とセルフケアの方法の伝授などをしてもらってきました。
加えて、意識する動きや筋肉なども一緒に確認してくれるので、本当に助かっています。

今回は、膝のケガの影響で走る練習はほとんどできていませんが、他の準備は概ね順調でした。
走るのが一番大切な準備であることはわかってはいるのですが、走れないときは走れないので、それはそれで受け止めるしかないのです。
でも、走る以外の準備は播但線、万端です。
走れないなりに山を満喫してきたいと思います。