竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感です。藤沢周平が好きです。

鬼が笑う話ー奥三河パワートレイル2017余録4

4月にDNFした奥三河パワートレイルの会場で注文したオリジナルTシャツが、つい先週届きました。
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こちらは背中。
今年はA4四谷千枚田でリタイアしましたが、来年はできれば再挑戦したいと思っています。

思い返せば私は、DNFしたレースに再挑戦したことがありません。
今年は既に3レースDNFしていますが、去年までにDNFしたレースは、2015年の比叡山インターナショナルだけでした。
その日は5月末にもかかわらず33℃まで気温が上がり、暑熱順化のできていなかった私は、体力よりも何よりも気力がもたずに、コースの半分ほどでリタイアしました。
このときは友人Cさん、Dさんと参加していましたが、完走はCさんのみでした。
CさんとDさんとは今回の奥三河パワートレイルでも一緒に参加していて、結果は全く同じで、完走はCさんのみでした。
Dさんと私はなぜかいつもリタイア仲間です。

でも、比叡山も今回も同じなのですが、私はリタイアしてから家に帰るまでの時間をずいぶんと楽しく過ごしてしまうようで、悔しい!とか、何くそ!とか、今度こそ!とか、そういう気持ちがほとんど残りません。
この失敗から何も得ないお気楽さが問題なのです。
悔しくないから動機が生まれず、強いて言うならば成長への意志も生まれないのです。
森見登美彦有頂天家族』の主人公狸・下鴨矢三郎ならば、「阿呆の血のしからしむるところだ」と一言で片付けそうですが、私は狸というよりは狐に近い容貌をしていることもあり、それで済ませるわけにいかないことはわかってはいます。
でも、リタイアしたことやそれに伴う感情や気づき以外にも、その日のトレイルランニングに附随する諸々はたくさんあるわけです。
それをすべて受けとめることに、私の心はいっぱいいっぱいになってしまうのです。
だから、悔しさから向上心や克己心を呼び起こす余地が、心の中にないのです。
こういう心の持ち方はある意味欠陥とも言えるのですが、どうも私は、特にトレイルランニングとはそういうつきあい方しかできないようです。

そんな、心に余裕がない私ですが、見たことのない景色を見てみたいという好奇心は強いのです。
阿呆の血は狸の専売特許なのかもしれませんが、狐目の男である私は、見られなかった景色をこの狐目で見てみたいという欲望を強く持っています。
三河パワートレイル2017では、70kmのうち48kmまではたどり着くことができましたが、残りの22kmをまだ見ていません。
先の比叡山も5月の櫛形も同じで、残りの景色を見ていません。
成長への意志はさておき、好奇心に衝き動かされることはよくあることです。
この先を一生見ないのか?
そういう問いかけはよく心に浮かんできます。
特に奥三河の山には、このままで終わるには名残惜しいものを感じました。

ということで来年は、スケジュールの許す限り、奥三河パワートレイルに再挑戦したいと思います。
UTMF2018がどうなるか、気になります。
まあ、来年の話なので、鬼が笑っています。
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でも鬼には、極力笑って待っててもらいたいものです。

装備と仇討ちと審議ー菅平スカイライントレイルラン2017余録2

部屋とワイシャツと私では決してなく、菅平スカイライントレイルランレース2017の装備などの備忘録です。

今回は赤備えという特殊条件があり、いつものレースとは違う衣装選びをしています。

頭:菅平参加賞バフ(赤)
&モントレイルサンバイザー
首:手拭い(赤)
シャツ:バイロ半袖(赤)
アンダーシャツ:マーモットPP素材
アームカバー:スキンズ
手袋:サロモン
タイツ:スキンズA400
ズボン:アシックスアートスポーツオリジナル
膝テーピング:ニューハレXテープ・Iテープ(赤)
カーフスリーブ:CEP
靴下:サロモン
靴:テクニカインフェルノ
リュック:オスプレイデューロ
レインジャケット:サロモンボナッティ
レインパンツ:ノースフェイスストライカー
水:ソフトフラスク500×2、250×2(予備)
トライ:ラグビーボール型ビーチボール

赤備えコンテストのチラモであった私には、やはり赤備え以外の選択肢がなく、上半身は真っ赤、下半身もテーピングは赤、後は黒基調でした。
ラグビーボール型ビーチボールはYahooで一個108円(送料の方が高いですが)、興味があれば覗いてみてください。
よければ一緒にトライしましょう。
W杯も近づいてきているので、ラグビータウンとしての菅平にも注目したいと思います。
今回なくしたものは、250mLのソフトフラスク1本でした。
菅平牧場とゴルフ場の間で転倒した際、どこかへ飛ばしてしまったようです。
まだ3回しか使っていなかったので、別れとしては早すぎるなと思いました。

仇討ちシリーズとしては、奥三河でリタイアした際の装備で今回完走できたため、一応の成果を出せました。
三河の仇は信濃で討ちました。
リタイアシューズのインフェルノ
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転倒はしましたが、クッション性の高さでよく脚を守ってくれました。
リタイアリュックのオスプレイ
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背負い心地は抜群です。
初めてフィニッシュゲートをくぐることができました。
これからも頼りにしてます。

ついでに審議の弘樹の御守です。
オスプレイの肩に結われつけられた青い布は、奥三河パワートレイルのA3小松で有無を言わさず結わえ付けられた、石川弘樹さんのTシャツの切れ端を御守に加工したものです。
これを結わえ付けられて以来、2レースDNFが続いたため、今回ダメならば外す、もっと言うならば捨てる判断を迫られるところでした。
今回は完走できたため、処分しないことに決定しました。
私がトレランを始めたとき、最初に読んだ入門書が石川弘樹さんの『トレイルランニングを楽しむ』でした。
内容に過不足がなく、写真に頼らない丁寧な解説に好感を持ちました。
今でもこの本は良書だと思っています。
石川さんはそういう意味で私の先生で、尊敬するトレイルランナーです。
日本のトレイルランニングは彼が切り開いてきたと言って、全く過言ではないと思います。
だからこそ、青い布切れとはいえ、捨てるような選択は取りたくありませんでした。
色々な方面でよい結果になったと思います。
いつまで弘樹の御守ネタで引っ張れるかはわかりませんが、先生の教えを思い出すよすがとして大事にしたいと思います。
とかいって、またDNFしたら今度こそどうしてくれようかという気持ちも多々ありますが…。

フィニッシュからの35分ー菅平スカイライントレイルラン2017余録1

菅平スカイライントレイルランレース2017のフィニッシュ後の回想録です。

私自身のレースは終わりましたが、今回一緒に参加した友人Bさんのレースは、まだ続いているはずです。
BさんはSTY2018のエントリー資格を得るために、先月の櫛形ウインドトレイルと今回の菅平スカイライントレイルで、ITRAポイントの獲得を目指していました。
しかし、櫛形ウインドトレイルは脚の痛みが出て途中関門でタイムオーバーとなり、ポイント獲得とはなりませんでした。
今回は山が大きいので、長い下りで痛みが出ないか心配していました。
痛みが出たら、フィニッシュも9時間は超えるだろうと予想していました。

私は宿に戻ってから出きる片付けを済ませてお風呂に行きました。
テーピングをはがしてケガの状態を見て、同じタイミングで脱衣場にいた人たちとケガトーク、ならびにレースの振り返りトークと、少しのんびり過ごしていました。
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着替えは参加賞Tシャツ。
コットンライクな生地で着心地がよかったです。
去年のFTRの参加賞Tシャツもこの素材でした。
私にとっては好ましい流行です。

上がってから部屋に戻り、軽い片付けをしてまさに会場に向かおうとしたところ、Bさんから電話がありました。
数分前にフィニッシュして、既に宿の前にいるとのことでした。
見事に9時間を切ってのフィニッシュです。
立ち合うことはできませんでしたが、早い分にはよいのです。
これで念願の初ITRAポイントを、3ポイント獲得しました。

とはいえ、すごいのはここからなのです。
宿に帰って来たのが16時ちょっとでしたが、帰りの路線バスが16:37出発なのです。
本当はその一本後の上田行終バス、18:37に乗るつもりだったのですが、思いの外Bさんのフィニッシュが早かったため、16:37の線が出てきてしまったのです。
35億、じゃなかった、35分くらいしか時間はありません。
もしかしたら16:37に乗れるかもしれないけど、という話をするとBさんは、まぁ頑張ってみると言って、さっとお風呂の準備をして部屋を出て行き、カラスの行水よりは長く入っていたものの、さっと上がってくるや、着々と荷物を片付け、16:30には出発できる状態に身支度を整えてしまいました。
お風呂と着替えと片付けで30分弱です。
圧巻のフィニッシュワークです。
これには感服しました。

ちなみにフィニッシュワークという言葉は、サッカーなどではシュートなどフィニッシュ「まで」のボール繋ぎを指すようです。
私は、レースのフィニッシュ「から」始まる帰宅準備の一連の作業をフィニッシュワークと勝手に呼んでいます。
エイドワークにヒントをもらったのですが、本来的な意味ではゴーホームワークくらいが適当なのかもしれません。
他にいい言葉がないか、まだ検討の必要性を感じています。

16:37のバスには地元の中学生がたくさん乗っていましたが、席を二人分に寄せてもらう親切にも恵まれ、なんとか座ることができました。
上田までの50分を考えると、ここで座れたのは非常にありがたいことでした。
上田駅でみすゞ飴をお土産に買い込み、17:50過ぎの新幹線で帰京しました。

それにしても、人それぞれの得手不得手はありますが、この日見たBさんのフィニッシュワークには感服するばかりです。
櫛形ウインドトレイルの時も時間がないなかフィニッシュワークをこなしていましたが、今回はそれ以上に時間がありませんでした。
今回私は、フィニッシュ後に2時間弱の余裕がありましたが、Bさんには35億、じゃなかった、35分しかなかったのです。
にもかかわらず、お風呂に着替えに片付け、全てきっちりこなしていました。
私の友人Aさんも準備は早いのですが、Aさんはフィニッシュ自体がメチャクチャ早いので、ここまで時間が差し迫った状況を乗り切るのを見たことはありません。
私は基本的にグズなトレイルランナーなので、鮮やかに素早くフィニッシュワークを決めることなどできません。
完走もポイント獲得もおめでたいことでしたが、同じくらいに素晴らしいフィニッシュワークでした。

テントウ虫のサンバー菅平スカイライントレイル2017レポート3

菅平スカイライントレイルランレース2017のレポート第3段です。
レース後一週間が経ちましたが、傷が癒えてないので、激しく動かすトレーニングはまだできません。
その傷は小根子岳の下りの先で負いました。

復路のA3を出発したのはスタート後5時間20分経過後、12:20過ぎでした。
この日は快晴で、体は太陽にじりじり焼かれるのですが、気温自体は菅平の平地(とはいえ1200mはありますが)で15℃と、暑いとはいえない気候でした。
太陽に焼かれるので暑く感じるのですが、風が少し強く吹けば寒くも感じるという、体感の変化が目まぐるしい日でした。
もしかしたら、私が感じていたのは「熱さ」なのかもしれません。
太陽の遠赤外線で焼かれる熱さだったのでしょうか。
去年のレースは今年よりも6℃高かった上に、南風が吹いていたようです。
今年は北風でした。
去年は暑さも感じていたのでしょうが、今年は熱さだけなので、楽といえば楽だったのかもしれません。

根子岳を目指す登りは木が全く道をおおっていない山道で、結構なガレ場でもあります。
一つ一つの石は大きくはないものの、浮き石ばかりで神経を使います。
また、雨が降ったら確実に川になるであろう形状をしています。
晴れてて本当によかったと思います。
ここは背中を太陽に焼かれるために登るようなセクションなのですが、目指す小根子岳が左側の視界に入るので、縮まっていく距離を励みになんとか歩みを進めます。

根子岳の山頂に着いたのは13:20くらいです。
スタート後6時間20分ほどでした。
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昨年撮った写真の時間とくらべてみると、30分近く早く到着しているようです。
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昨年は雲が多いのですが、視界の広さに爽快感を感じていました。
今年はドーンの北アルプス
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アップでもドーンです。
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白く輝く雪と、青くけぶる大地。
絶景でした。

根子岳からの下りは、笹原と森の中を下ったのち、往路のランナーとの合流以降はもと来た石の多い山道です。
笹原も森も快適に下ることができましたが、浮き石がここにも多いので注意が必要です。
こうした下りは集中を切らさないことと、自分が上手に走り抜けるイメージを保つことが大切です。
急に真面目くさりましたが、要はヤマケンさんの言葉を思い出しただけなのです。
ヤマケンさんは、トレランの下りで「俺は忍者!」と思うことがあるという趣旨を、何かのインタビューで語っていたことがあります。
私はヤマケンさんと同い年なので親近感を勝手に抱いているのですが、要は、この下りで「俺は忍者!」と、自分に言い聞かせただけなのです。
ただ「俺は忍者」だけだとリズムをつかみづらいので、こういう時は脳内ステレオの力を借ります。
リンダリンダのメロディーもお借りして、ニンジャニンジャ~、ニンジャニンジャニンジャ~♪
登り始めのところまではこれで無事に下りきることができました。
ニンジャニンジャは実用的だと思います。

根子岳を下りきった先のT字路には、簡単なウォーターステーションがありました。
とりあえず脚を止め、自分がどれだけ水分を持っているか確認だけして出発しました。
このとき山をニンジャニンジャ下ってきた興奮があったので、少し落ち着こうという意識もあって止まったのですが、充分に落ち着かないまま出発したことがケガにつながりました。
T字路を右側に向かって出発すると、菅平牧場とゴルフ場に挟まれた、ガレた土の道を下ります。
この坂の途中で石につまづき、転倒しました。
傾斜がそれなりにあるため、出した手が地面に着くのと同時くらいに胸と右膝、瞬間遅れて左ももと左膝が落ちました。
ほぼヘッドスライディングです。
しかも右膝は石に強打しました。
フィニッシュ後に宿でテーピングを剥がすと、右膝はお皿の上がぱっくりと裂けていました。
今年は1月の高尾山天狗トレイル以来、ケガに繋がるレースでの転倒は二度目となります。
丸々一週間が経っても、お皿回りが鈍く痛んだり、座りっぱなしの時間が長いとひどい痛み発作が出たりします。
こうなってしまうと自棄にもなってきて、転倒虫とかお転倒様とか自称したくなってしまいます。
赤、赤、赤備えの衣装を着けた転倒虫、サンバに合わせて転びだす…。
痛かったです。

それでも、レースは続いています。
痛みをこらえながらコースからロールアウェイして、切った指を予備の水で洗い流しながらとぼとぼ歩き出します。
転倒前は、フィニッシュ後に何を食べるかとか、一緒に参加している友人が戻ってくる前に何をしようかとか、そのとき考えなくてもよいようなことが頭にちらついていました。
ゴールラインまでは5,6kmです。
要は気の緩みだったのだと思います。
大きな山を下りきったことで、どこか安心してしまっているのです。
思えば去年もこの坂で足を捻りかけて転んでいました。
40km近く走ってきて足腰に疲れがたまっている上、メンタル面でも集中力が保ちづらくなる時間帯です。
暑いし、熱いし…。
次に出るときは、この坂は走らない。
それが無難でしょう。

痛みで下りは走れなくなりましたが、前には進まなくてはなりません。
3レースぶりの完走はすぐそこなのです。
石だらけの坂を下りきり、砂利道をジョグでしのぎ、ゲレンデをスキップに毛の生えたようなステップで下ります。
二度目のA2は最後のエイドで、フィニッシュまでは残り3kmほどです。
やっぱりみすゞ飴をいただき、ぶどうを好きなだけ食べました。
擦り傷を洗い流してかぶり水をして、最後の太郎山の登り下りに向かいます。

上田の市街地近くにも太郎山はあり、上田verticalのコースになっています。
ここ菅平の太郎山は、下の太郎山に比べれば小さい山ですが、42kmを越えてきた身体にとっては厳しい山です。
下りで痛む膝を抱えてしまったので、ここの登りはできる限り走りました。
ここで走らなければ、もう走れないのです。
山頂を越え、最後のゲレンデの下りに入ると、案の定走ることは出来なくなり、変なスキップを刻んで下ります。
サンバのリズムとか全然ない、おかしなステップでした。
スタッフや応援の方の「後は下りだけだよ!」の声援に、「下りが痛ーい!」としか応えられませんでした…。
ゲレンデを下りきるとあとはロードを100mちょっと走ればフィニッシュです。
農協前で車道を横断しますが、このときはランナー優先で車をバッチリ停めてくれていました。
ありがたいのと申し訳ないのとで、心がいっぱいになります。
トレイルランなんて私の楽しみでやってるだけなのに、支えてくれて、道を譲ってくれる人がいるのは何とも感慨深いものです。
リゾートセンターの脇を回り込んで、正面の会場に右折します。
フィニッシュです。
私にとっては4月初旬の青梅高水以来の完走です。
途中でケガをしましたが、ここまではたどり着けました。
私が菅平に大学のラグビーサークルの合宿で初めて来たのが1997年の9月です。
もう20年が経ちましたが、ラグビーと菅平の町に敬意を表して、ゴールラインの向こうにトライしました。
7時間42分17秒のトライ、もといフィニッシュです。
去年より33分近くタイムを縮めました。
あの、いきなりトライってなんなの?と思う人もいると思いますが、ゴールラインの向こうの地面にボールをつけることで5点入るラグビーの得点方法です。
用語としてのトライの説明をしてもピント外れだとは思いますが、まあ、トライしたのです。
この日トライしたランナーが他にいたかどうかはわかりませんが、本当に気持ちのよいフィニッシュでした。

次は美ヶ原の80kmが待っています。
転倒虫は次から返上したいと思います

去年よりずっとー菅平スカイライントレイル2017レポート2

菅平スカイライントレイルランレース2017レポートの第2段です。

スタートから2kmくらいロードを走るとスキー場の登りにさしかかります。
最初の大松山への登りから振り返ると、これから向かう四阿山(右)と根子岳(左)が、真正面に見えます。
まずは去年。
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去年も晴れではありましたが、雲が広くかかっています。
今年は…。
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青空が見えて、晴れ晴れしています。
去年よりずっときれいに見えました。

そして、去年はわからなかったのが、菅平の山からは北アルプスの眺望が良いことでした。
去年は晴れといえども雲が多く遠望は効きませんでしたが、今年はバッチリです。
最初に気づいた場所は、チャンピオンコースというゲレンデを登りきって、少し下った辺り。
北西方面の眺望が開けると、北アルプスがドーン。
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わざわざ戻ってきて見入っている人もいました。
残雪というより、雪山と言ってもいいくらいに白く見えます。
去年は見ることのできなかった景色でした。

菅平の西側を囲む稜線のトレイルをぐるりと回るのが、このレースの序盤のコースになります。
その名も菅平スカイライントレイルという名がついた、よく手入れされた森のなかを走る気持ちのよいトレイルです。
A1は7.5kmほどの地点にあり、1時間10分ほどで到着、コーラとバナナと上田銘菓のみすゞ飴をもらっい、かぶり水もして出発しました。
このみすゞ飴、補給食としてとても優秀でした。
いたく気に入ったので、その先の全てのエイドで必ず食べるようにしました。
保存料、着色料、合成調味料を使っていないので、さっぱり食べることができるのです。
帰りの上田駅でお土産に買ったので、次のレース、美ヶ原に持っていこうと思います。
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その前に食べちゃわないように気をつけなきゃ…。

次のA2は12kmほどの地点で、しばらくスカイライントレイルの森のなかを走り、スキー場の林間コースを下ると到着します。
A2から先のエイドは、復路でも通ります。
この日は、お腹を壊しているわけでもないのに、なぜかトイレに行きたくなる日でした。
A2,A3,復路のA3と、3回で20分ほど費やしてしまいました。
去年よりずっとエイドの滞在時間が長かったはずです。

A2から往路のA3までは、スキー場のゲレンデや牧場などの草原を走ります。
快晴なので気持ちがよいのですが、太陽は容赦なく照りつけてきて、気温はさほどでもないのに、暑さを感じます。
この日の菅平の最高気温は15℃、去年が21℃だったので、6℃も低かったのです。
それでも太陽パワーは今年の方が上回っていたと思います。
去年にひけを取らない暑さを感じました。
去年よりずっと涼しいにもかかわらず。

往路18kmほどのA3菅平牧場には、2時間50分ほどで到着しました。
なるべく早めに出るつもりだったので、給水と補給とを手早くすまし、トイレもさっとすませました。
しかし、です。
出発後にまたトイレに行きたくなり、結局時間をとられてしまい、20分もの長逗留になりました。
もう、この日はそういう日のようでした。
焦っても仕方ないので、出発後は牧場の中の下り道を飛ばさないように下ります。
昨年はロードを下ったのですが、今年は牧場内のトレイルに変更されていました。
下りきると牧場の境界沿いに南東へトラバースすると、やがて森に入ります。
この森、去年は暑さで苦しんだのですが、今年は二度目という余裕もあり、楽しんで走ることができました。
ここも基本トラバースなので、急なアップダウンはほとんどありません。
橋のない沢を何度か渡りますが、増水してない限りは危険はないでしょう。
そしてなにより初夏の木々の緑がきれいなこと、この上なかったです。
残念なことに、この日はスマホのポーチを忘れてしまったため、よほどのことがない限りは写真を撮らないでいました。
でも、きれいな森でした。
それが印象に残るくらい、今年は気持ちに余裕がありました。
去年よりずっと。

四阿山への登山口にたどり着くと、緩やかに登り始めます。
この登りから、だんだん森の木々がまばらかつ背が低くなってきて、日光の影響を受けるようになってきます。
途中で菅平牧場とダボス牧場に挟まれたところなど、太陽から身を隠すことがまったくできなくなります。
去年よりずっと涼しいとはいえ、私は暑さに弱いトレイルランナーなのです。
しかも、登山口から四阿山頂への分岐点まではだらだらした直登なので、正直言って飽きてしまいます。
去年は、コース右側のダボス牧場の牛を見て気を紛らわしていました。
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黒毛和牛ですかね。
今見ても美味しそう…。
今年は牛が出てなかったのですが、さすがに二度目なので、なんとかやり過ごすことができました。
25km過ぎて、振り向けばドーンの北アルプス
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この景色のおかげで、去年よりずっと楽に過ごせました。

四阿山頂とレースコースの分岐点を過ぎると、木々がまばらながらも森の中を行く登り基調のトラバースに入り、2km弱で下りに転じます。
私はレース中に出会う川で、水を飲んだりかぶり水したりするのが好きなのですが、この四阿山からの下りでもちょうどいい川があります。
登山口に向かう途中にある小川は牧場の下流なので、どうしても水を飲む気になれませんが、ここならば心配なく飲んで浴びることができます。
去年は暑さにやられていたので、がぶ飲みした上にハイドレーションの水の入れ換えまでした記憶がありますが、今年は一杯飲むにとどめました。
去年よりずっと控え目です。

四阿山を下りきると、復路のA3菅平牧場にたどり着きます。
ここまでで31km、スタートから5時間10分かかりました。
トイレに寄って、水をかぶって、補給して、マッサージして、作戦を練って、靴紐を結び直して、牛の写真を撮る。
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菅平牧場の若手ホルスタイン
この子、ずっと食べるのに夢中だったのに、シャッターを押す瞬間だけカメラ目線になりました。
プロ意識を感じます。
やることはいっぱいありましたが、往路で20分も使ってしまったので、ここは10分ほどで出発しました。
太陽は午後に向けてパワー増量中でしたが、残りは14km、もう一山越えればフィニッシュが見えてきます。

去年は肉離れから復帰した直後のレースだったため、徹底的に自分を甘やかしました。
登りは走らない、下りも走らない、平地も極力走らない。
エイドでは好きなだけ食べて休みました。
写真も撮りまくりました。
自分を甘やかす大作戦、と銘打っていたのですが、それで大過なくフィニッシュできたので、作戦は大成功だったといえるでしょう。
それに引き換え、今年はほぼノープランです。
各エイドの滞在時間を着いてから決めるくらいで、後は脚任せで山なり、山の斜面に合わせたスピードを出せばいいや、そんな感じでした。
これも自分を追い込んでいるわけではないのですが、甘やかしているわけでもないのです。
思えば、去年はケガの再発を恐れるあまり、無理に甘やかしていたのかもしれません。
今年は膝の故障がよくなりかけている中のレースで、状況は似てなくもないのですが、取り組みかたはけっこう違います。
言うなれば、自然に取り組んでいたのだと、今ならばそう思います。
去年よりずっと自然に走っていたのだと思います。

そして残りは14km、最後の山場、小根子岳への登りに向かいます。

くらべてみればー菅平スカイライントレイル2017レポート1

6月11日に開催された、菅平スカイライントレイルランレース2017のスカイマラソン45kmに参加してきました。
このレースは去年に引き続き、2年連続2回目の出場となります。
前泊が必須のため、土曜には菅平入りする必要があります。
私は昔ラグビーをしていたことがあり、菅平には合宿で毎夏訪れていました。
去年は16年ぶりの訪問でしたが、当時に引き戻されたような感覚がありました。
今年も気分は同じでしたが、リゾートセンター前のグラウンドが、新しく体育館を作る建設現場になっていました。
去年はまだグラウンドが使えたので、芝生の上で松本大さんの講習会などが開かれていました。
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記憶の捏造でなければ、かつて試合したことがあったグラウンドだったので、寂しくはありました。
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しかし、体育館は菅平ではあまり見かけなかったので、新しくできるならばそれは良いことなのだろうと思います。
変わらないけど、新しくはなっている。
私にとっての菅平はそんな土地です。

今年は前夜祭の前のブリーフィング中から、強い雨が降り始めていました。
外の出展ブースがたたまれるくらいの強い雨です。
去年は夕方に短時間ザーッと降ったくらいだったのですが、今年の雨は3,4時間降り続けました。
こうなるとトレイルのコンディションが心配です。
テクニカのインフェルノしか持ってこなかった選択が悔やまれましたが、もう後の祭りです。
今は前夜祭を楽しむ以外ないのです。

ブリーフィング後の前夜祭は、去年からがらりと内容が変わっていました。
去年はご当地上田の大河ドラマ真田丸にちなんで、真田幸村率いるおもてなし武将隊のパフォーマンスがメインでした。
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ピシッ!
今年は第10回記念大会ということです。
菅平の姉妹都市がスイスのダボスなのですが、スイスにちなんだ内容でした。
アルペンホルンの生演奏から始まり、駐日スイス全権大使のジャン=フランソワ・パロさんの祝辞もありました。
このパロさん、サービス精神が旺盛な方のようで、常にくすぐりを入れて会場を笑わせようとしていました。
それをまた通訳の方がお茶目な日本語で訳すので、終始微笑みの絶えない祝辞でした。
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夫婦漫才に見えなくもないお二人、なんだか楽しかったです。
ダボスマラソンの優勝経験者で、菅平でも優勝したことがあるジャスミンさんのメッセージは音声トラブルに見舞われていましたが、司会者の機転で笑いに変わっていました。
また、去年はなかったと思うのですが、菅平太鼓の演奏もありました。
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初々しさと迫力。
いい演奏でした。
菅平といえばまた、松本大さんのトークです。
今回は変則じゃんけん大会を担当していましたが、さすが教員だっただけあって話が上手です。
プロトレイルランナーの中でも話の上手さは、トップといっても過言ではないでしょう。
ちなみに今回同行した友人Bさんは、実行委員長とのじゃんけん大会で勝ち抜き、賞品をゲットしていました。
その運、明日にとっておけばいいのに…。
邪悪かつ心配性な私ですが、それは結果的に杞憂に終わります。
ちなみに私は、松本さんとの後出しじゃんけんの最終戦で脱落してしまい、あと一歩で賞品を獲得できませんでした。
ちょっとだけ間に合わないのはいつものことですが、その運を明日に取っておけたと思い込むことにしました。

前夜祭が終わって宿に戻り夕飯を摂っていると、宿の人が、去年も泊まってましたよねと、声をかけてくれました。
思い出してくれたのは、去年も雨だったからかも知れません。
この季節の天気について教えてもらった記憶があります。
そう、去年も雨だった、と思い出したのはこれがきっかけでした。
レース後に気象庁のデータベースで調べてみると、今年の雨は去年よりも長い時間降っていました。
去年は雨の影響はほとんどなかったものの、今年は泥んこトレイルになってないか心配になりました。

明けて6月11日の日曜日。
快晴でした。
会場にはゆるゆると行きましたが、Bさんに急かされて去年よりも早くスタートラインに並びました。
会場は、去年よりも赤くない…。
赤備え率が低くなっているような気がしました。
去年はこちら。
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去年の参加賞バフの着用が目立ちます。
対して今年。
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写真を撮った角度がよくないのですが、頭が赤くない分、赤備えが目立ちません。
これはチラモの訴求力の弱さでしょうか。
赤備えコンテストのチラシモデルである私は、性懲りもなく、去年とまったく同じ格好でレースに臨みました。
赤備え率が低いと、若干ではあるものの責任を感じざるを得ません。
みんな毎年同じ格好じゃ走らないんだよ、とはBさんの言。
まあ、それもそうかも。
それにしても、空は晴れて風も涼しく、本当に心地よかったです。
7:00ちょうど、レースはスタートしました。
スターターは上田市長の母袋さんと、駐日スイス大使のパロさんでした。
宿泊してスターターまで引き受けてくれたパロさんの気さくさが、スイスのイメージアップに繋がっていくのでしょう。
パロさん、非常に優秀な外交官だと思います。

そんなスタートでしたが、私はいつも通り、あまり緊張感のない出発です。
初のITRAポイント獲得を目指すBさんとは、スタート直後に別行動となりました。
私も緊張感に欠けるとはいえ、3レースぶりの完走がかかっています。
とりあえず、行かんかな。

はれときどきぶたー菅平スカイライントレイル2017速報

本日の菅平スカイライントレイルランレース2017のスカイマラソン45kmを完走しました。
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コース上の最高点、小根子岳から北アルプスを望みます。
快晴でした。
三河パワートレイル、櫛形ウインドトレイルと2レース続けてDNFしていたので、3レースぶりの完走は素直に嬉しいです。
嬉しさ余って、夕飯は鴨そばにワカメと豚肉をトッピングしました。
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