竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

回って回ってー花嫁街道トレイルラン2022レポート2

花嫁街道トレイルラン2022の参加レポート第2段です。
先の記事ではウェーブスタートで8:00ちょっと過ぎに午前の部をスタートしたところでしたが、ダブルエントリーで午後にも同じコースを走るので、これ以降はひとまとめにしてしまおうかと思います。
このレースはラウンドレース、午前に一周回って、午後にもう一周回って、という感じになります。
午後の部のスタートは13:00で、私は前から3番目のパックでウェーブスタートしました。
午前スタート時は12.8℃、午後スタート時は15.1℃と、この季節にしては気温が高く、また風も強かったため、コンディションとしてはややハードと言わざるを得ませんが、UTMFのトレーニング強度としては願ったりかなったりだったりします。

レース序盤の1.5kmほどはロードで、住宅街を抜けて走ります。
沿道には応援の方々がけっこう出てきていて、この大会が歓迎されていることがよくわかりました。
コースは、ロードから一旦トレイルに入って小高い山を越えます。
本格的な山道にはその先の公園から入ります。
この大会の名称は「花嫁街道」ですが、前半は「花婿コース」と名付けられた山道を登ります。
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「花嫁街道」は花婿コースの先から始まるそうです。
なお、このあたりの山道は標識にも書いてある「和田浦歩こう会」によって整備されているとのことでしたが、歩きやすく実に走りやすい道でした。
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とてもありがたいです。
ただ、走れるか走れないかの判断が微妙な傾斜が続いていました。
ちなみに、YAMAPで取得したコースプロフィールはこんな感じです。
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これが花婿になるための試練なのかどうかはわからぬものの、3km過ぎから6km過ぎにあるレース最高地点まではひたすら登りが続きます。
午前の部は大半ステップを踏みながら登れたのですが、疲労を蓄積させた後の午後の部では、パワーウォークの割合が高くなりました。
最高地点の烏場山の頂上手前にある旧烏場展望台は、およそ5.5km過ぎにあります。
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視界は狭いものの、遥かにうっすら太平洋が望めます。
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レース最高地点の烏場山の山頂到着タイムは、午前は53分ほど、午後は55分くらいで、ステップとパワーウォークの違いが2分の差として現れています。
そんな烏場山の山頂標識は、房総半島の山の名前で渋滞していました。
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そして標識の根元には、花嫁らしき像がちょこんと座っています。
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「男女年令を問はず縁結び受け承ります おふく」。
おふくさんの宣言は非常に頼もしいのですが、こうなると花嫁なのかお見合いを勧める親戚なのかよくわからなくなってきます。
ここが花婿コースと花嫁街道の分岐点ぽいのが、またなんともいえなくさせます。
仲人なんですかね。
レース後半は花嫁街道を走ります。
花嫁街道は海沿いの集落と山合の集落をつないでいる山越えの道です。
山頂から少し先の展望台からは内陸側の眺望が。
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西側に開けたこの場所からは、雲がなければ富士山が見えたのかもしれません。
山道の標識は充実していました。
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和田浦歩こう会の方々がこの山を大切にしていることがよくわかります。
ここの展望台からは太平洋を望みます。
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春霞でぼんやり。
花嫁街道はこんな山道が続きます。
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きれいに整備されていることはもちろん、傾斜も急過ぎず緩過ぎず、実に走りやすいトレイルでした。
ただ、午前の部では快調に走れていたのですが、午後の部では疲労からか、走ろうとする意志の持続力を欠き、フラットな区間でも所々歩いてしまいました。
しかもパワーウォークですらなく、ただたらたらと。
こういうところに私の課題があります。
疲労が蓄積した状態でも、走る意志を保ち続けること、少しでも速く走ったり歩いたり、とにかく前に進む意志を継続しなければなりません。
花嫁街道を走り抜けて最初に越えた小山を今度はロードで登り切った先に、最後の展望スポットがあります。
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青い太平洋が近づいて来ています。
午後にはさらに青く。
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パシフィックオーシャンはブルーオーシャン
空も青さを深めています。
ここは12kmくらいの地点にあたり、レースも最終盤にさしかかっています。
通過タイムは、午前の部は1時間37分、午後の部は1時間44分ほどで、7分の差がついていました。
登りの花婿コースで2分、下りの花嫁街道ではさらに5分の遅れが加算されています。
ここから山を降りると最初と同じロードに出ます。
沿道には、午前も午後も行きも帰りも応援の方々が出てきてくれていました。
少しでもその声に応えようと、余力を振り絞って追い込みます。
最初と最後くらいはカッコつけないと。
ただ、帰りは強い向かい風だったので、とてもきつかったです。
午前はサンバイザーが風で飛ばされてしまい、他のランナーの方が親切に拾ってくださいました。
汗でびしょ濡れにもかかわらず拾い上げていただき、大変恐縮です。
この場でも重ねて御礼申し上げます。
その教訓から、午後はつばのないヘッドウェアにしました。
春一番ではなかったものの、冬とは違う暖かい風を全身に受けながら、花夢花夢広場のフィニッシュゲートを走り抜けます。
タイムは、午前の部が1時間48分13秒、午後の部が1時間55分54秒でした。
午後にだいぶパフォーマンスが落ちましたが、どちらも2時間を切るという当初の目標は達成です。
初出場の花嫁街道トレイルランは「本格的」という印象でした。
本格的というのは、山度が高い、と言い換えればよいでしょうか。
距離は短く、最高地点の標高も250mほどと高くはないものの、登山の要素が強めなコースに感じました。
登り下りの緩急がちょうどよい感じで、歩きも走りも楽しめるコースだと思います。
少し物足りないという方には、ダブルエントリーをおすすめします。
きつかったですけど、楽しかったです。

また、この大会自体は楽しめたのですが、もう1つの目的、UTMFのトレーニングとしては課題が見つかりました。
疲労が蓄積した状況下で、いかに走る意志を維持し続けるか。
あと一月、この課題に沿ってトレーニングを重ねたいと思います。