竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

Wintermission2020ー先生と山2020冬2

3月8日に、霧ヶ峰の奥にある南の耳まで雪山散歩してきました。
その前日の横尾山*に引き続き、先生と一緒の山行です。
先生とは例年、軽めの雪山ハイクをするのが恒例**となっています。
しかし、今シーズンは超暖冬で雪が少ないため、雪山は半ばあきらめていましたが、当日の朝になると折からの雨が雪に変わっていました。
これはもしかしたら雪山チャンスかもしれない、ということで霧ヶ峰に向かいました。

南の耳は霧ヶ峰高原にある小さなピークで、昨年までの美ヶ原トレイルランでは最終盤に通過していました。
この南の耳、地味ではありますが、私にとっては美ヶ原トレイルランの象徴のような山で、南の耳から見る夕景が好きでした***。
そんな我が偏愛の南の耳ですが、2016年の美ヶ原トレイルラン以来訪れていません。
せっかくの雪山チャンスなので、雪景色の南の耳への訪問を決意しました。

車山の山頂近くまでリフトで登りました。
降りたら、ホワイトアウトでした。
進むべき方向を見定められないでいると、リフト降り場からガイドさんが出てきて親切にも車山乗越まで案内してくれました。
とても助かりました。
ありがとうございました。
いきなり遭難かよというところでしたが、気を取り直して車山乗越からリスタートです。
最初の分岐を右に曲がって坂を登り詰め、左に曲がると南の耳に至る道のりです。
先生と私の他、誰もいない道を歩きます。
f:id:CHIKUSENDO:20200308173350j:plain
寂莫。
この道のりはまたも中央分水嶺トレイルでした。
f:id:CHIKUSENDO:20200308173333j:plain
前日の横尾山も中央分水嶺であるため、2日続けての中央分水嶺ハイクになりました。
足元は新雪でしたが、前日までに着いたと思われる逆方向トレースが微かに残っていました。
積雪は深いところと浅いところがあり、ごくたまに雪下の岩を感じました。
この岩ゴツゴツのトレイルが、美ヶ原トレイルランの最終盤で、疲れた足にさらなるダメージを与えるのです。
2016年大会を懐かしく思いながら歩きます。
それにしてもこの日は、荒涼とした風景が広がっていました。
f:id:CHIKUSENDO:20200308173410j:plain
雪化粧の木は、寂寥という言葉を体現しているようでした。
寂寥もまた快いものに感じるから、雪山は不思議です。
こちらの木は、少し厚目の雪化粧。
f:id:CHIKUSENDO:20200308173516j:plain
美しいです。
雪女に惹かれる気持ち、わかるような気がします。
やがて南の耳を仰ぐ登りに差し掛かりました。
f:id:CHIKUSENDO:20200308173533j:plain
登山道から少し右に見えているのが本日の目的地、南の耳の道標です。
やがてたどり着いた南の耳。
f:id:CHIKUSENDO:20200308173554j:plain
レースではピークを踏まずに通り過ぎていたため、この道標にはお初にお目にかかります。
久しぶりなのに初めて会うというのも妙な感じでした。
雪化粧の南の耳に来るのは初めてのことなので、ということは、たぶん。
ぜんぶ雪のせいだ。(by川口春奈)
と言っても支障はないと思います。
話は変わりますが、大河ドラマ麒麟がくる』の川口春奈はなかなかよい演技をしている、と個人的に上から目線で思っているのはここだけの秘密です。
それにしても、この日の南の耳は荒涼としていました。
いくら振り向いても、寂莫として寂寥。
f:id:CHIKUSENDO:20200308173617j:plain
これも、ぜんぶ雪のせいだ。