竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

何度でもーおんじゅくオーシャントレイル2020レポート

2月2日(日)に開催された第8回おんじゅくオーシャントレイルの参加レポートです。
おんじゅくオーシャントレイルには3年連続3回目の出場ですが、スタート時刻が昨年よりも30分遅い10:30となったため、今回初めて前泊なしで臨みました。

特急新宿わかしおが御宿に到着したのが9:02、駅を出てからはヤックスを越えて、清水川沿いに会場に向かいます。
梅だと思いますが、春っぽい花が咲き始めていました。
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水鳥もゆったり泳いでます。
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受付のあるウォーターパークで装備のセットを済ませて、クアハウス御宿で荷物を預けて、月の沙漠記念館前のスタート会場に向かいます。
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前回から飾られるようになった大漁旗からは、漁師町の風情をいっぱいに感じることができます。
会場ではすでに開会式が始まっていました。
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今年の鏑木さんは緑色です。
また、サプライズゲストとして福島姉妹が昨年に引き続き登場しました。
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福島姉妹はハイテクハーフマラソンでもゲストランナーだったので、今年はよく見かけるなと思いました。
活躍を祈っています。

トレイルランニングのおもちゃ箱みたいなコース、とは、鏑木さんがおんじゅくオーシャントレイルのコースを説明するときによく使う表現です。
このレースで走る16kmには、砂浜、徒渉、丸木橋、トンネル、ロード、海、森、笹薮、激登りなどの要素が、ぎゅっと詰め込まれていて、目まぐるしく変わってゆく景色を楽しむことができます。
そんなレースですが、3回目の出場となる今回は、スタート列にいつもよりも早く、いつもよりも前に並びました。
前から3列目という無謀な位置でしたが、たまにはスタートダッシュに参加してみたいというささやかな願望からのポジショニングでした。
長距離が好きなランナーである私ですが、それに反して短い距離のスピードの方が自信があり、周りに迷惑をかけることもないだろうという計算もありました。
実際にスタートしてからは、前を行く鏑木さんの背中を追いかけました。
スタート直後に走る砂浜は2km以上続きます。
砂がいつもよりも柔らかく、足をとられまくって苦しみましたが、それは鏑木さんも同じだったようで、ご自身のブログにも書かれていました。
私はというと、少し欲が出てきました。
せめてこの砂浜だけでも、鏑木さんに勝ちたい。
鏑木さんはこの砂浜では軽く流していたようなので、チャンスはあります。
少し言葉を交わしたりもしたのですが、その後はライバル心を密かに燃やしながら砂浜を走り抜けました。
道路に上がる階段を登ったところで勝負あり。
砂浜だけですが、鏑木さんに勝ちました!
ワーッ!
っというのも束の間、その後のロードであっさりぶっこ抜かれましたが、少しだけでも先行できたのはよい思い出です。
鏑木さんがいなかったら、あのきつい砂浜で自分をそこまで鼓舞することはありませんでした。
ありがとうございました。

その鏑木さんにぶっこ抜かれたロードのきつい登りを登りきると、メキシコ記念塔に到着します。
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そこからは階段のトレイルを下って岩和田の集落を抜け、サンドスキー場跡を目指します。
ここでは笹薮のトレイルを通りますが、ここで横に張り出した枝に頭をぶつけて転倒しました。
大した衝撃もなかったのですが、まるでドリフのコントのようにこけてしまい、恥ずかしいったらありゃしません。
気を取り直してサンドスキー場跡を走ってから、別の道を通って2度目のメキシコ記念塔を目指します。
この道では山頂に小さな神社がある山を登りますが、実は一昨年、この山でプチロストした経験があります*。
http://chikusendobo.hatenadiary.jp/entry/2018/02/16/205927
また、この山は昨年まではレース終盤最後の登りでしたが、今年は序盤に変更されていたので、体力に余裕のあるうちに通過することができました。
この山からはロードでつないで小浦海岸を目指します。

その小浦海岸は本当に景色がよく、毎年飽きもせずに写真に収めています。
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振り向いてもう一枚。
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この海岸からは長いトレイルに入ります。
前週の雨の影響で少し路面がやわになっている場所もありましたが、アップダウンが適度で走りやすく、また適度に急な登り下りもあり、走っていて楽しいトレイルです。
そういえば、虎ロープのある急登で少し足を滑らせた際、後ろの方が支えてくれました。
ありがとうございました。
この場で再度御礼申しあげます。

虎ロープの急登から森を走り抜けると、10km過ぎにあるエイドに到着します。
スタートしてからは1時間6分ほど経っていました。
フィニッシュの目標は1時間48分、残り6km弱を32分くらいで走らなくてはなりません。
ここで半ばあきらめたのですが、とにかく走れるだけ走ってみようということで、バナナとコーラをいただいてから出発しました。
エイドを出てからは未舗装の林道をしばらく走り、サンドスキー場跡に向かいます。
トンネルをくぐったり丸木橋を渡ったりと、忙しくも楽しい区間なのですが、とにかく走り続けました。
先ほど頭を打った笹薮のトレイルに戻ってきたときには少しだけ慎重になりましたが、それでもとにかく走ろうという意思を持ち続けて走りました。

サンドスキー場跡にある最後の激登りは、実は私の大好物でもあります。
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激登りに燃える系の変態ランナーである私は、毎回ここでスイッチを入れ直して残りの道のりに挑んでいます。
激登りを越えた先には、昨年から設置され始めたおんじゅくオーシャントレイルの看板が。
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このためにここまで走ってきたと思えるほどの絶景!
そして、ここまで来たらもう力を残しても仕方がないので、追い込めるだけ追い込んでフィニッシュに向けてスピードを上げます。
再度走り抜ける岩和田の集落で温かい応援をいただきながら、フィニッシュ前の最後のロードで先にフィニッシュしたランナーや地元の方々の熱い声援を耳にしながら、フィニッシュに駆け込みました。
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フィニッシュタイムの1時間42分36秒は、おんじゅくオーシャントレイルでの自己ベストです。
昨年よりも6分ほど縮めました。
結果も出ましたが、それ以上に、走り続ける意思を持って走り続けることの心地よさを感じたレースでした。
フィニッシュにはチーバくん
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千葉県出身の私は昨年千葉で相次いだ災害に心を痛めていますが、その千葉で私ががんばることで、少しでも復旧や復興の役に立てればよいなと思います。
おこがましいとは心の底から思いますが、言葉だけではなく、何か行動で示そうと切に思います。

表彰式の後のじゃんけん大会で司会をする福島姉妹。
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お姉さんの和可菜さんはタレントなだけあって、とても司会が上手でした。
妹の舞さんも、本業は一般のサラリーマンとは思えないくらい、盛り上げ上手でした。
じゃんけんには勝てませんでしたが、楽しく過ごすことができました。

帰りの電車に乗る前に、御宿といえばのらくだのモニュメント。
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月の沙漠記念像です。
会場で売っていたコーヒーはすごく美味しかったです。
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また来てほしいなと思います。
そのためには、また自分が行かなくては。
また来年も走りたいです。
とかではなく、この先、何度でも走りたい大会です。