竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

こけて拾ってずぶ濡れー野沢トレイルフェス2019レポート2

野沢トレイルフェス2019ロング27kmの部の参加レポート、第2段です。
レースは11時にスタートしました。

スタート直後は少し下ってから、円を描くようにスタート地点付近まで登り返してきます。
この登り返しのトレイルは走りやすいうえに美しく、快適に走ることができました。
ただ、気持ちよさに身を委ねながら走っていたところ、緩い登りで何もないのにつまづいてしまい、見事に地面にダイブしてしまいました。
左のお腹から腿にかけて土が付き、膝上にはうっすらと擦り傷ができています。
すぐに起き上がりレースに復帰するものの、完全に出鼻をくじかれました。
でも、登りでこけたことでダメージが少なかったことはよしとすることにしました。
また、注意力が散漫になっていたので、気を引きしめなおす良い機会でした。
登り返しが終わると本格的にダウンヒルが始まります。

このダウンヒルは野沢トレイルフェスの名物でもあり、スキー場の林間コースやゲレンデを繋ぎながら、ひたすら下って行きます。
このダウンヒルは結構な急斜面が多く、テクニカルと言ってよいと思います。
f:id:CHIKUSENDO:20190806182356j:plain
こんな風にところどころ景色の良い場所もあります。
ちなみにこの日のレース中の写真はこの1枚のみです。
スマホを機種変更したところ、今まで使っていたポーチとサイズが合わなくなってしまったため、リュックに入れたまま走らざるを得ませんでした。
そのためスマホが取り出しにくくなり、写真を撮るのが面倒になってしまいました。
次回までに新しいポーチを用意しておきたいと思って、目下探しております。

しかし、写真を撮らない、という点で、はからずもストイックなレース運びをすることとなったのですが、それでタイムが良かったわけでもないのです。
ダウンヒルは転倒防止と大腿四頭筋温存のため、慎重に走りました。
今回は自然と落ちて行く感覚で下りに臨みました。
前回の菅平では足を真下に落とす感覚で下りましたが、自分の意思で落とすのでなく、もう少し自然に落ちる感覚で走ることを心がけました。
全体的な心がけは、落ちて行く、ということにして、具体的に意識したのはお尻の上の筋肉と、ハムストリング、腹筋でした。
衝撃を上記の筋肉で吸収することで、大腿四頭筋を温存して、かつ落ちて行く感覚に近いランニングフォームを実現できないかという取り組みです。
何かの根拠があるのではないのですが、自分に合った走り方を身に付けようとするにはちょうど良い機会で、ちょうど良い下り坂でした。

このダウンヒルの途中で、落とし物のサングラスを拾いました。
ちょうどこの日は新しいサングラスでレースに臨んでいたのですが、拾ったサングラスが私のサングラスに似ていたため、少々混乱しました。
一瞬自分で落としたのかと思いましたが、それが数歩前に落ちているわけがありません。
しかもその時私はサングラスをちゃんと目にかけて走っていましたが、そのことをすっかり忘れて、頭に着けているものだと思い込んで頭を探る始末です。
頭を触ってもないのは当然、瞬間、ヤベエ落とした!と慌てましたが、目の前に似たものが落ちているわけです。
しかし、それは私のものではないことがわかり、しないでもいい落胆をしました。
自分のサングラスがちゃんと自分の目にかかっていることに気づくまでの10数秒間、無駄に気落ちしていました。
落とし物のサングラスを拾ったことによる混乱の原因には、恐らくは暑さによる注意力の低下があったと思われます。
ダウンヒルも終わりが近づくと、標高が低くなるため必然暑くなります。
走っていることによる熱と大気の熱とで、注意力に問題が生じたのだと思われます。
またもや気を引きしめなおすことが必要になりました。

ゲレンデを下りきった先にスキー場のレストハウスが現れました。
ダウンヒル終点のウォーターステーションにたどり着きました。
ここでは熱くなった身体にホースで水をかけてくれます。
これが本当に気持ち良いのです。
気持ち良いのですが、この時私は落とし物のサングラスをスタッフに渡そうと思って近づいて行ったところ、かけ水希望だと思われたらしく、頭の先から足の先までたっぷりと水をかけられてしまいました。
気持ち良かったと言えば気持ち良かったです。
ただ、意図せずにずぶ濡れとなってしまい、なんだか晴れなのに夕立に降られたような不思議な気分になりました。
フェスには夕立が付き物とはよく耳にしますが、野沢トレイルフェスもやはりフェスであるのだなと思いました。
ずぶ濡れの身体でレース後半に臨みます。