竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

鈴の音がすぐそこにースカイライントレイル菅平2019レポート1

スカイライントレイル菅平2019のスカイハーフの参加レポート第1段です。
スカイマラソンでは過去2回完走経験がありますが、スカイハーフには初出場です。

スタートは9時ちょうど、この日はたまに太陽が顔を覗かせたり、小雨がぱらついたりしたものの、基本的には曇りでした。
コースプロファイルは、登ったら登りっぱなし、下ったら下りっぱなし、といった感じで、細かいアップダウンが非常に少ない、シンプルな印象を持つコースでした。
最初のスキー場の大きな登り下りを終えて、A2に到着したのが9時20分頃。
スカイハーフのエイドステーションは、A2とA3のみを使用します。
A2はスタート直後とフィニッシュ直前の3km弱の地点にあります。
最初のA2はまだまだ序盤も序盤なので、特に立ち止まることもなく通過しました。
周りの選手も同様でした。
エイドのスタッフはひたすらハイタッチ、ハイタッチステーションと化していました。
元気をもらってダボスの塔に向かいます。

ダボスの塔には緩やかに登ってゆきます。
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途中、コース最高点の小根子岳を望みます。
画面中央の山は根子岳ですが、中腹の出っぱりが小根子岳です(だと思っています)。
このように行く先が見えるのは良いことなのか悪いことなのか、その好みは分かれると思いますが、この日の私は少しやる気が出てきました。
ダボスの塔をぐるっと回ってからは、菅平牧場にあるA3を目指してゲレンデを緩やかに登ります。
この日のテーマはとにかく登りを走り続けることに設定していましたが、オーバーウェイトな身体がどうにも重荷でなりません。
少しでも集中力が切れると歩きたくなってしまうので、色々な呪文を唱えながら走り続ける努力をしました。
ペースを「下げない下げない」と繰り返したり、「いつ走るの?今でしょ」などと古いネタを引っ張り出したり、頭のなかを自分を鼓舞する言葉で満たそうとして精一杯でした。

ゲレンデを登りきると、距離は短いのですが樹林帯のトレイルに入ります。
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たまに走れないくらいの傾斜が出てきますが、それでもなるべくなら走りたいものです。
ただ、頭のなかで呪文を唱えているのも飽きてきました。
さてどうしたものかというときに、必携品の熊鈴に思い至りました。
鈴は正直なもので、走ればちゃんとリンリン音が鳴り、走らなければカラカラとくすぶった感じの音を出します。
鈴の音に背中を押してもらえばいい、正確に言えば、鈴の音がきれいに鳴るように走ればいい。
そう意識しながら走るようにすると、鈴の音のせいかテンションが上がってきました。
この日は菅平名物の赤備えコンテストのために、赤いウェアで出走していました。
赤い衣装のおじさんが鈴の音とともにやって来るという絵柄には、季節外れのサンタクロース感をそこはかとなく覚えます。
サンタクロースイズカミントゥマウンテン♪
気分は上々です。

樹林帯を登りきると、A3のある牧場への道と小根子岳登山道の分岐にさしかかります。
ここからA3までは緩やかな下りで、スピードに乗ることはできますが、ところどころ牛の糞が落ちているので注意が必要です。
約8km地点となるA3には、10時1分頃に到着しました。
スタートから1時間強、まあ上々でしょうか。
トイレを済ませてコーラとブドウをごちそうになった他、自前のジェルを補給して出発しました。
滞在時間は3分ほどでしたでしょうか。
私にとっては非常に短い滞在ですが、この日は走るモードになっていたので、エイドを楽しむ余裕が少し足りなかったかなとも思います。
せっかくなのにもったいないですよね。
とはいえ、走り出してしまったものは仕方ありません。
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牛たちにもお別れ。
このレースの核心部、小根子岳へと向かいます。