竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

欲望ー信州戸隠トレイルラン2017予報

9月10日の信州戸隠トレイルランレース2017のロング50kmに参加します。
今は新幹線で長野に到着。
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一茶さんのお出迎えです。
一茶さんは信濃町ご当地キャラだそうです。
私の好きな藤沢周平の小説に『一茶』という中編があって、来年映画公開されるらしいのですが、そのPRも兼ねてイベントに来ていました。

めでたさも中くらいなりおらが春

一茶の句の中ではこれが一番印象に残っていますが、少し後ろ向きなことを得意気に強く言い切るおじさんのどや顔が思い浮かびます。
長野からは路線バスに乗って戸隠入りします。

信州戸隠は2015年大会のロングに出場経験がありますが、そのときは45kmだったため、50kmは初めてです。
あまりコースは変わってないようでしたが、延びた分だけハードになっていると思います。
初めてじゃないからといって、なめてかからぬよう心がけます。
前回は飯縄山の南登山道の下りで、周囲がドン引きするほどの大転倒をやらかしました。
あの日は雨の中のスタートで足場が悪かったのですが、走れる急斜面という感じでスピードが上がっており、若干の着地ミスが大転倒につながりました。
今回は前々日まで雨でしたが、前日・当日と晴れなので多少ましかもしれません。
でも用心に越したことはないのです。
今回はこけない、自分に言い聞かせながら走りたいと思います。

シューズはテクニカのインフェルノにしました。
前半の山岳パートは、登りも下りも斜面が急でキツいのですが、そこまで技術的な難易度の高いコースではありません。
その後のパートで走れる距離が長いので、クッションのよいインフェルノで足をいたわりながら走りたいと思います。

今回は7月の美ヶ原トレイルランで痛めた左アキレス腱がまだ万全ではないため、結果を意識せず、自分をだましだまし進むことを心がけたいと思います。
目標は9時間ちょうどくらいですが、制限時間の10時間まで目一杯時間をかけてもいいかなという気もします。
完走できればそれだけで満足ですし、アキレス腱が痛むようならいつでもやめてもいいです。
無欲に進みたいと思います。

と思ったら、今回ばかりは欲をかかなくてはならないレースであったことに思い至りました。
今年はトリプルマスターズがかかっていたのです。
トリプルマスターズ賞はフィールズが長野県で主催する菅平、美ヶ原、信州戸隠の3レースの最長カテゴリーを全て完走すると与えられる称号です。
副賞は、フィールズが千葉県で主催するトレランレースのうち、対象となる好きなレースに無料でエントリーできる権利です。
無料というところが魅力的です。
私は2014年冬にフィールズが千葉で開催する、御宿オーシャントレイルと房総丘陵トレイルランにエントリーしてましたが、どちらも大雪の影響で中止になっており、参加することができませんでした。
この2014年の冬は他にも、赤羽ハーフと高尾山天狗トレイルにもエントリーしていましたが、どちらも大雪の影響で中止になりました。
エントリー4レース全て中止というのも、どんだけ日頃の行いに問題があるのかということになりますが、人間は自然にはかなわないなと痛感させられたシーズンでした。
話がそれましたが、そんな事情で千葉県のトレイルレースには出場したことがないのです。
なので明日は、この機会にぜひ無料で出たい、というせこい欲望に駈られながら、戸隠の野山を駈けたいと思います。
欲をかいて故障を悪化させるのは避けたいですが、今回は順位もタイムも関係なく、ただ無事に完走するだけで無料がついてきます。
全てを欲しがるのではなく、ただ、安全に走りたいと思います。