竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

リスタートーチャレンジ富士五湖100km2019レポート2

世間、というよりもメディアは平成最後と浮かれムードを醸しているこの日ですが、メディアの末端である竹仙坊日月抄はそんな空気を一切読む気はありません。
ということで、チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン100kmの部参加レポート第2段です。

レースは50kmを過ぎ、私は暑さと疲れでだれていました。
47kmほどから河口湖の畔を走っていて、桜と富士山のコンビネーションが最高な場所もあったのですが、心に余裕がなく、写真を撮りませんでした。
リタイアは、43kmの河口湖ステラシアターのエイドを過ぎてから心を何度もよぎっていました。
ウルトラディスタンスに到達したのでもういいかなという短絡的なものもありましたが、練習不足で自信がなかったのが一番の理由でした。
完走できる自信というよりも、これ以上走り続ける自信がありません。
ただ、やめるにしても、56km過ぎの足和田のエイドにはたどり着いてドロップバッグを回収した方がよいだろうとは思っていました。
「ハーフハーフ」とは、浅田真央がかつて自らの進退について発したコメントでしたが、このときの私も恐らくは似たような心境だったのだと思います。
続けようかな、やめようかな、と揺れる思いのなか走っていたのです。

そんなとき、55kmを過ぎたか過ぎないか、足和田のエイドが近づいたあたりで、このブログの読者の方から応援をしていただきました。
まさか読者の方から応援をしていただくなんて思ってもみなかったため、若干取り乱してしまいました。
それでも本当に嬉しかったですし、ありがたかったです。
おかげさまで気持ちに張りが戻りました。
また、私自身がブログに何を書いたかを思い出すきっかけにもなりました。
私はドロップバッグのある足和田のエイドを境に、レースを2つに分けるつもりでした*。

http://chikusendobo.hatenadiary.jp/entry/2019/04/19/194705
前半と後半で違うレースという心持ちで走ることで、私の長続きしない集中力を持たせる目的でした。
私は自分で書いておきながら、このことをすっかり忘れていました。
足和田からは違うレース、ここで一度リスタートすべきなのです。
つまりはやめるべきではない。
思い出せたのは読者の方から応援していただいたからです。
改めて御礼申し上げます。

少し気持ちに張りが戻ったところで、足和田のエイドに6時間20分くらいで到着しました。
ドロップバッグを受け取って着替えながら、レース続行の意志を再確認しました。
右足の内くるぶし付近と左のアキレス腱に若干の痛みがあるものの、これらに痛みが出るのは通常運行といえるほどよくある現象で、つきあい方はわかっています。
また、エイドで隣り合った選手と着替えながらおしゃべりしているうちに、少し元気になってきました。
元気になれば、リスタートしない理由がなくなります。
ちなみのその選手の方はトレイルランナーでもあり、レースは100km超のウルトラトレイルにしか出ないという強者でした。
レースやシューズの話なんかも楽しい時間になりました。
今度はどこかのトレイルでお会いできることを楽しみにしています。

そんなおしゃべりをしているうちに、友人Bさんが着替えを終えて前を歩いている姿を見かけたので声をかけました。
Bさんのブロックは私の15分後にスタートしたのですが、ここ足和田まで快調に進んできたようで追い付かれてしまいました。
Bさんには取り急ぎ、リタイアを考えていたけどそれはやめた旨を話しました。
これでもうリスタートするしかありません。

着替えを終えてシューズも履き替えました。
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シューズは、写真下のアシックス・ヌーサから上のアシックス・ヌーサへのヌーサリレーです。
Bさんと私の設定ペースは1km6分30秒で一緒でしたが、追い付かれているということは、私の落ち込みに原因があります。
競っているわけではなかったのですが、まだ半分過ぎで15分詰められているというのは、結構なプレッシャーでした。
全て含めて20分ほど滞在したエイドですが、そろそろ出発しなくてはなりません。
落ちた気持ちはおかげさまで引っ張りあげられています。
新たな気持ちで足和田のエイドをあとにします。
レース開始から6時間40分くらいが経っていました。