竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

ゼロに戻るまでの6,000mークロスカントリー in Sayama 2018レポート

2018年12月9日に開催されたクロスカントリー in Sayama 2018に出場しました。
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今年は4月の骨折の影響でトレイルランニングをしていませんが、ロードはちょこちょこ走っていました。
そして、10月の終わりに業界健保のロードレースに出場してレース復帰を果たして以後、ロードの大会を中心に計画を立てています。
その流れとは別に、このクロスカントリー in Sayamaへのエントリーは早々に決めていました。
この大会への参加は2度目で、前回は2015年大会でした。
地元や近隣の小中高生がたくさん参加していて、地元の大運動会のようなアットホームな雰囲気で、とても感じのよい大会でした。
今回も同様の雰囲気で、こればかりは変わってほしくないなと思います。

私の個人的な事情では、骨折以来トレイルランニングから遠ざかっていて、アップダウンのある不整地を走るのは久しぶりです。
トレランとクロカンは似て非なるものですが、不整地を走る感覚を取り戻して、トレランを再開するための足がかりになればよいなという思いがありました。
とはいえ、クロカンはクロカンであって、トレランのためのクロカンではないのです。
クロカン独特の楽しさを、気負わずに、無事に楽しめればよいかなという気持ちで臨みました。

レースは稲荷山公園に特設された1周2,000mの芝生コースを周回します。
この大会は年齢と性別でカテゴリー分けされ、それぞれの周回数が決められています。
私の一般男子のカテゴリーは3周6,000mですが、これが一般女子だと2周4,000mとなります。
出場する距離を自由に選ぶことはできません。
コースは、大まかに言えば、前半が下りで後半が登りです。
路面はほぼ芝生ですが、時折木立の中に入ることもあり、周回の最後はロードも走ります。
芝生内は曲がり角が多く、コーナーワークもそれなりに楽しむことができます。
走っていて気持ちのよいコースでした。

レースとしては、ペースが似たランナーと5,000m以上抜きつ抜かれつを繰り返す展開となり、なかなかハードなものとなりました。
でも、他人との競り合いの中でも、自分自身の体の声というのはよく伝わってきていました。
総じてスピードは抑えていましたが、最後までスパートの力を上手く溜めておくことができ、上出来だったと思います。
ゴール後は相手を祝福したい気持ちになりました。
実際祝福はしませんでしたが、ナイスファイトという気持ちは伝えたかったなと、今も思います。
26分14秒のフィニッシュタイムは、前回よりも1分25秒遅かったものの、久しぶりのオフロードレースを堪能できて満足でした。

この日は体調も良かったのだと思いますが、とても気持ちよく走れました。
特に気持ちよかったのは、足裏から伝わってくるオフロードの感触です。
クロカンなので登りも走りっぱなしですが、スピードは緩むため、長く感触を楽しむことができました。
また、オフロード特有の疾走感もたまりません。
最初の芝生の下りはおっかなびっくりといった様子がありましたが、2周目以降はスピードを維持しながら走る感覚が戻ってきていました。
6,000mなんて初めのうちは長く感じていましたが、この感覚が戻ってからは短く感じました。
トレランとは走り方が違うのでなんとも言えませんが、このオフロードの感触と疾走感を感じることができたのはこの日の最大の収穫だったと思います。
オフロードのランニングはやはり楽しいのです。
自分自身に、以前の感覚が戻ってきたことを感じています。
トレランの再開が一歩目だとすれば、その一歩を踏み出す前のゼロの地点まで戻ってこれたのではないかと思います。
あとは一歩踏み出すだけかな。