竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主でしたが、2018年4月以降、骨折治療のためトレランは控えています。藤沢周平が好きです。

平熱と高熱の間ー2018FTR100/FT50ボランティアスタッフ雑感

少し前になりましたが、2018年11月17~18日に開催されたFTR100/FT50に、ボランティアスタッフ=キャストとして参加してきました。
実は12月5日にキャストの打ち上げを控えていて、楽しみにしているところではあるのです。
が、こんなタイミングで言うのもなんですが、キャスト体験中の気持ちを体温に例えると、初っぱなに氷水をぶっかけられたように冷え込んで、あわや低体温症かというくらいまで下がりました。
しかし、大会終盤にようやく平熱と高熱の間くらいまで上がってきた、そんな感覚でした。
要は、微熱を帯びたあたりで会場を後にしたということなのです。
その微熱を保って、打ち上げに臨めればよいなと思います。

初っぱなに何があったかというと、抽象的にいえば、連絡の不手際と不適切な人員配置といったところでしょうか。
当事者としては大変な状況となりましたが、とりあえず仲間の手助けもあって乗りきることができました。
でも、その手助けがなければ選手に大迷惑がかかるような、致命的な手違いだと思います。
とりあえず無事でしたが、結果がよければよいわけではないのです。
あまりの混乱ぶりに、気持ちが完全に冷えきってしまいました。
充分に検証して再発を防いでもらいたいと思います。

ただ、いつまでも冷えきった気持ちのままでいる訳にもいきません。
キャストの業務は始まったばかりで、残りはまだ30時間ほどある状況でした。
FTR100の制限時間である18日の14時までは、何があっても持ちこたえなくてはなりません。
気持ちの低体温症で動けなくなってしまったら、選手に迷惑をかけてしまうかもしれません。
回復に至ることができたのは、誘導スタッフの仲間と選手のおかげでした。
スタッフ仲間は気持ちのいい親切な方ばかりで、愚痴をこぼしつつも明るく楽しく過ごすことができました。
寒さの中に野宿しながらの誘導は本当に楽しかったです。
仲間の皆さんには心より感謝しています。

誘導業務の間、今年はコースから外れた武甲山が、一緒に選手を見守ってくれました。
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大会期間は雨の予報が出ていたのですが、いざ当日は晴れました。
選手は武甲山に迎えられてフィニッシュへと進んで行きます。
その、それぞれの選手が前進する姿に、強く心が動かされました。
私はFTR100に過去三回出場しているため、どうしてもレース中の選手に自分の過去を重ね合わせて見てしまっている節がありました。
でも、見ず知らずの他人に感情移入できてしまうほどに、トレイルランニングというスポーツは私にとって特別なものであるとしか言いようがありません。
私は勝手に、全てのトレイルランナーは私の仲間であると思っています。
仲間が力を振り絞りながら前へ前へと進んで行く姿を目の前で見れること、それが私の喜びでした。
仲間の情熱を目の当たりにして、私自身の熱も徐々に高まっていきました。

そうした選手の熱が地域住民の皆さんに伝わっていたようで、大会中に住民の方々が選手にも我々キャストにも、暖かい声をかけてくれました。
特に暖かかったのは、私が夜に一人で誘導しているときに、ご近所の方が暖かい紅茶を差し入れてくれたことでした。
スタッフも大変そうですよね、その一言に報われました。
もちろん、選手達のありがとうの言葉にもぐっとくるものがありました。
キャスト仲間にも選手にも、そして地域の方にも暖めてもらえた私は、幸せ者だったのかもしれません。

低体温症かと思うくらいの気持ちで始まったキャスト業務は、こうして色々な人に暖められたおかげで、微熱程度まで回復して終了しました。
でも、微熱くらいが一番心地よいのかもしれません。
怪我を克服できたらの話ですが、来年は選手としてこのゲートをくぐりたいと思います。
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微熱を帯びて。