竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主でしたが、2018年4月以降、骨折治療のためトレランは控えています。藤沢周平が好きです。

故郷の水はー千葉市海浜アクアスロン2017レポート

2017年9月3日に開催された第20回記念千葉市海浜アクアスロン大会の参加レポートです。
私の故郷、高浜地区で行われる勝手に高浜アクアスロンシリーズ2017の第1戦でもあります。
故郷にはやはり過剰な思い入れがあり、だいぶ長い記事になりました。

会場の稲毛海浜公園プールまでは、稲毛駅から千葉海浜交通バスに乗って行くことができます。
直接行くこともできますが、私は高浜車庫行のバスに乗って、下車後は徒歩で現地入りしました。
千葉に多い街路樹である夾竹桃(キョウチクトウ)の花が咲いていました。
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夾竹桃は「千葉市の花木」に制定されているため、私の故郷である埋め立て地には、そこかしこに植えられていました。
よく考えると、強い毒性を持つこの木が大量に植わっている恐ろしさを感じざるを得ませんが、当時は見慣れたもので、あって当然のものという感覚でした。

会場のある千葉市稲毛海浜公園には多目的広場があり、2002年日韓ワールドカップの際、アイルランド代表が練習をしていた広場でもあります。
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ロイ・キーンロビー・キーンのいた、泥臭くて粘り強いアイルランドです。
そのため、この付近の住民には、といっても私の友人一家ですが、アイルランドへの親近感が強く残っています。

会場の稲毛海浜公園プールは市営のプールです。
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市営とはいえ、スライダーや波のプール、流れるプールなど、屋外の施設が豊富です。
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幼児の頃から遊びに来ていましたが、少しずつ進化しながらも、往時の雰囲気はそのままでした。
ちなみに、この大会は写真撮影が許可(登録)制で、プールの入り口で申請書を提出する必要があります。

開会式は晴天の下、にぎやかに執り行われていました。
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主催は千葉市トライアスロン協会ですが、小学生から参加できるのでキッズ率が高く、地域の運動会的な感覚を覚えました。
ゲストは豪華でした。
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千葉市にあるトライアスロンチーム・稲毛インター所属の秦由加子選手(リオパラリンピック6位)と、同じく松田友里恵選手(リオオリンピック代表)が来ていました。
現役のパラリンピアンとオリンピアンが間近で見られるのは、特にキッズ達にはいい経験だと思いますし、私にとっても、故郷とはいえ2時間近くかけて来た甲斐がありました。
秦選手は一般女子の部にオープン参加し、スイムを終えて義足を装着してランに移る一連の流れを公開していました。
オープンとはいえ、パラアスリートの競技を見る経験は初めてで、身体の使い方などよい勉強になりました。

私の競技はスイム600m+ラン5kmです。
スイム会場の「流れるプール」は、幼児の頃は水が怖くて泣きべそをかいていた、小学生から高校生まではキャッキャ遊んでいた、そんな懐かしの場所です。
そんなプールを、おじさんになってから本気で泳ぐ日が来てしまいました。
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ちなみに、この日は流れてはいません。
静水の流れるプールを2周してランに移ります。
ランは海浜公園敷地内の2.5km周回コースを2周します。
フィニッシュはプールサイド。
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写真で見る通り、競技が始まる前は快晴だったのですが、競技中はずっと曇でした。

私のウェーブは11:10のスタートでした。
アンクルチップを着けて水に入ると、予想以上に冷たいのなんの。
この日は気温は30℃くらいまで上がりましたが、水温が低く23℃くらいとアナウンスされていました。
冷たいとは思いながらも、ちょっとわくわくしながらスタートしました。
スタート直後から異変に気づきます。
息継ぎで空気が肺に入ってこないのです。
息苦しくてしかたありません。
もしかしたら、水温の低さで胸が縮んでいて、肋骨の開きが悪くなっていたのかもしれません。
肺が膨らまない感覚がありました。
プールであることをよいことに、何度も立つことになりました。
一周目を終えてビリから二番目、係員には大丈夫ですか?と声をかけられる始末です。
オッケーサインで応えるものの、練習してきた2ビートのゆったりスイムは諦めて、平泳ぎを積極的に入れざるを得なくなりました。
しかし、平泳ぎは脚に負担がかかるため長くは続けられません。
そこで、クロールに戻して1ストロークごとに一回の息継ぎに変更することにしました。
私は普段「1,2,3,パ」の2ストロークに一回の息継ぎですが、それを「1,パ」に変えました。
呼吸数を上げてとりあえずの対応をするのとともに、立ち泳ぎは浅くてできないので、積極的に立って大きく息を吸うことにしました。
千葉市動物公園には直立するレッサーパンダでおなじみの風太くんがいますが、私は流れるプールの真ん中で直立深呼吸です。
やっとこさ2周を終えて上陸すると、スイムだけでは12分10秒でした。
昨年の東京湾アクアスロンよりタイムは2分以上縮んだものの、肺の開きの悪さに苦しみました。

スイムからランに移るトランジションでも失敗しました。
Tシャツを着るときに、ゼッケンに付けていた安全ピンがはずれてしまったのです。
やはりゼッケンベルトを用意しておけばよかったなと思いました。
それでもトランジションで何人か抜かしましたが、それは私が最低限の準備しかしなかったからかもしれません。
スイムとトランジションを終えたタイムは14分26秒、女子も含めて完走者217名中185位でした。

ランは、痛みが出たらスピードを上げない方針でしたが、予定の最高速度よりもスピードを出し過ぎました。
痛みにかかわらず最高でもキロ5分で行こうと思っていましたが、キロ4分半を切るペースで走っていました。
21分56秒でフィニッシュゲートをくぐり、トータル36分22秒で競技を終えました。
ランには距離表示がないのでペースメイクが難しく、ついつい前を追いかけてしまってオーバーペースになりました。
そのスピードは出せることがわかったことと、スイムから80番以上順位を上げたのはよかったものの、9月10日に信州戸隠トレイルランを控えており、故障している左アキレス腱への影響が心配です。
本日時点で大きな問題はありませんが、小さな疼きがあって、当日走っている間にどうなるか少し気がかりなのです。
でも、心配はすればするほど湧いてくる、って誰かが言ってました。
余計な心配はしすぎないように、心がけたいと思います。

フィニッシュ後はキッチンワゴンで、カレー、餃子、ビールの黄金のトライアングルを購入し、大いに楽しむつもりでした。
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しかし、この後、どこかの2歳くらいの子供にビールのカップを蹴散らされる悲劇に見舞われます。
半分くらい残ってたのに…。
言葉が通じそうな年齢でなかったのと、故郷の後輩でもあるのとで多目に見ましたが、とても悲しかったです。

表彰は小学校低学年から80歳代までの年代別と、リレー、一般男女、千葉市民枠に対して行われます。
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トップ選手の秦さん、松田さんも残ってじゃんけん大会が行われるなど、微笑ましいという言葉がしっくり来るような表彰式でした。
最後に審判長の講評でスイムで歩く選手が多くいたことについて、苦言が呈されました。
ちなみに、水の中を歩くのはルール違反です。
曰く、これが海だったら足つかないよ!、頑張って完泳してよ!、ということでもありました。
私は歩いてはいないものの、息苦しさのあまり、風太くんスタイルで何度も水の中で直立したので、耳に痛い言葉になりました。
足がつかなければ立たないのですが、海だと思って泳いでほしいということならば、次回はそのつもりで行きたいと思います。
でも、こういうのは後の祭りとしか言えないような気がします。
初めに言わなければ、私のような他人の気持ちがよくわからない人間にはわからないのです。
でも、次は海だと思いましょう。
それにしても冷たい水でした。
故郷の水の冷たさに胸が縮みましたが、空はまた晴れてきました。

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ふるさとやあとの祭りは秋の空 竹仙坊