竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感です。藤沢周平が好きです。

はからずも父と池ー京都一周トレイル沢ノ池2

はからずも父と行った沢ノ池ですが、今まで見たことのない景色に、軽く心を奪われてしまいました。

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新緑と晴天と透明度の高い水とで織り成す、何とも言えない色がそこかしこに見られました。
父は昔から写真が好きなのですが、絵の題材にするためにバシャバシャ撮っていました。

ここ沢ノ池はもともと嵯峨野地区の灌漑用水として利用されていたそうです。
しかし、周囲に護岸などの人工物がほとんどないことから、町中に近い秘境としても有名だそうです。
日によっては京都の東映や松竹の撮影所から、映画やドラマの撮影に来ているそうです。
しかも、秘境といえど車でもアクセスができるため、この日もキャンプやハイキング、ドライブ客など色々な人々が遊びに来ていました。
また魚影も濃く、小魚の群れがヒラヒラと泳いでる姿をたくさん見ました。
この日は見かけませんでしたが、釣り人も多いようです。
人気の行楽地です。

ただし、この沢ノ池の周辺には、トイレもなければ水場もありません。
多くの人や、長時間の滞在者を受け入れられるような場所ではないような気がします。
人気のキャンプサイトではあるようですが、キャンプは控えた方が良いと思いました。
また、そこかしこに焚き火の痕跡が残っているのが気になりました。
ブロックを使ったバーベキューのかまどの跡に、金網が置きっぱなしというのもあります。
こんな山奥で火を焚いて山火事にでもなれば、この美しい風景は大打撃を受けますし、山の所有者の財産も侵害されます。
焚き火も控えるべきかもしれません。
多くはないもののゴミの放置も気になりました。
利用と保護の兼ね合いが難しいことはわかりますし、民有地で規制や監視が行き届かないのかもしれません。
でも、人が集まるところは傷みも早く、大きくもなりやすいので、ゆるくてもいいからタガをはめるべきだと思いました。
別に高度な規範意識を求めているわけではなく、この環境を壊さないための最低限の決まりごとがあればいいのです。
そして、既に何かしらのルールがあって、私がそれを知らないだけなら、それはそれでいいのです。
お弁当を食べながら、そんな話ばかりしてました。
景色だけ楽しんでればいいのに、まったく無粋な父子なのです。

昼食後、池の水際を少し散歩してから、仏栗峠に戻りました。
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ここからは京都一周トレイルを外れて写真中央の11時方向に伸びた破線ルートをたどり、三宝寺というバス停に下山します。
下り始めたのが12時10分頃だったでしょうか。
基本的に尾根伝いの山道でやはり木々が生い茂っていましたが、さすがに南向きの斜面なので、太陽の影響をもろに受けました。
暑いな~暑いな~。
稲川淳二が出てきそうです。
このルートもよく整備されていて、そこかしこに宇多野ボーイスカウト・宇多野消防分団による看板が設置されていました。
また、基本的には眺望のきかない山道なのですが、一ヶ所、岩の崩壊した急斜面があり、ここからは京都市街が一望できます。
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写真が下手くそで市街地がよく写ってません…。
ただ、この斜面からは実家が見えていました。
うちから見えるところを歩いてるんだな、と、父が息をはずませながら何度も言っていたのが印象に残っています。
このルートの斜度のきつい斜面は二段構えになっており、上の方は尾根沿い、下の方はトラバースの急斜面でした。
膝に故障を抱えている私は、痛みが出ないように探り探り下山しました。
今週末に櫛形ウインドトレイルに出ることもあり、回復具合の確認も兼ねていました。
幸い膝は痛みませんでしたが、右足のアーチに痛みが少々出ました。
でも、一応は許容範囲です。
50分弱でトレイルを抜け、灼熱のバス通りを京福北野線宇多野駅まで歩きました。
暑さに弱い私たち父子には、このロードが一番きつかったです。
宇多野駅には13時過ぎに到着、山行の終了です。
この日に歩いた距離は、恐らく全て合わせて8km弱、よいリハビリになりました。

京福電車で帰宅すると、本日の復習です。
二人で窓の外を見て、今日はあの山を下ってきたんじゃないか、もうちょっと右じゃないか、などとひとしきり討議しましたが、はっきりとした結論には至りませんでした。
父との会話には、いつもだいたい結論がありませんが、むしろ、必要がないのかもしれません。
父子山行はいつもと同じ父子関係のまま、ドラマもなにもなく、ただ終わりました。
ただ、楽しかったですけど。

その後、簡単に片付けをしてから実家を後にして、東京に戻る新幹線に乗りました。
はからずも密度の濃い出張+アルファとなりましたが、ビールを飲んでうつらうつらしていると、あの山がまた見えてきました。
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そして、左にはうっすらと天子山地が。
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UTMFには出場したものの、天子山地には行っていない私なので、いつかは必ず行ってみたい気持ちがあります。
まあ、いつでもいいけど。