竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感です。藤沢周平が好きです。

はからずも父と山ー京都一周トレイル沢ノ池1

先日、名古屋→広島出張の帰りに、京都の両親のもとに1泊して帰ってきました。
金曜の夜に京都の家に着き、お風呂を上がったのが 23時30分過ぎて、歯でも磨いて寝るかと思っているときでした。
父から「明日京都一周トレイルに行こうと思ってるんだけれど、一緒に行かないか」と突然の山行オファーがありました。
普段の私ならばこの手の誘いに乗らないことはあり得ないのですが、この日は出張疲れと装備の不足、そして何よりも心の準備不足で、その場ではオファーを受けずに保留しました。
その光景を見ていた母が、なぜか「せっかくだから行けばいいじゃない。何で行かないのよ。」と、自分は行かないにもかかわらず外野、いや、むしろ内野から煽り立ててきました。
そうは言っても、そもそも寝耳に水もはなはだしく、判断などすぐにはできないのです。
ともかく、次の朝きちんと起きられたらということでその場から逃げて、まずは寝ることにしました。
いくら子供であるとはいえ、もう40歳近いおじさん見習いなのです。
行きたい気持ちはあっても、身体との相談なしに即答はできない年齢です。
まずは寝て、身体の返答を待つことにしました。

翌朝目が覚めると、無理しないなら行ってもいいぞという身体からの回答がありました。
起こしにきた父に行くよと告げて、パッと準備してササっと食事して出発しました。
起きてから40分くらいで出発したのですが、私の装備はファーストエイドキットと上下のウインドシェル、お弁当くらいのものだったので、時間もかかりませんでした。
今回の目的地は京都一周トレイル北山コースの80番、沢ノ池です。
実家からは電車とバスを乗り継いで1時間ほどで、登山口のある高雄に到着しました。
神護寺で有名な高雄ですが、京都一周トレイル北山西部コースの重要な拠点でもあります。
10時10分頃、山行開始です。

そもそも、私の父がなぜ沢ノ池に行きたがったかというと、秋にスケッチハイキングに行くための下見とのことでした。
定年後に父は、近くにある美大の絵画教室に通い始めました。
その教室の講師である画家さんが、山岳ガイドでもあるそうで、スケッチに出かけるとほとんどが山登りなのだそうです。
父は昔、真冬の八ヶ岳を南北通して単独縦走するようなハードな登山者だったそうで、私がまだ小児だった頃は、父の使っていた柄が木製のピッケルや竹製のストックや輪かんじきなどが部屋に転がっていたものでした。
そんな、ハードな山のキャリアを持つ父ですが、絵が描けるうえに山にも行けるその教室がとても気に入っているようです。
それにしても、秋の下見を5月にするって早すぎない?
とは思っていたものの、これも何かの機会です。
はからずもお相伴することとなりました。
父はハイキングスタイル、私はトレラン装束と、ちぐはぐなコンビですが、恐らく初めての父子二人だけの山行です。

この日は京都一周トレイル北山コースの西部を、標識番号とは逆に進むルートを選びました。
京都一周トレイルには、ポイントに標識番号が記されており、そもそも、ではなく、基本的に反時計回りに番号が振られています。
私たちは高雄のバス停から車道を歩いて、87番の登山口から入山しました。
入山とはいえ、最初の30分ほどは沢沿いの舗装林道の登りでした。
けっこう急な登りで、トレランだとほとんどのランナーは走らないくらいの斜度があるものの、足元がよいので楽に歩けます。
この日の京都は30℃くらいまで上がる暑い日でしたが、ここは沢沿いでさわやかな風が流れていたため、けっこう快適に歩くことができました。

舗装林道の途中から本格的に山道に入ります。
この85番の標識が目印となります。
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山道では、シャクナゲでしょうか。
名前はよくわからないのですが、そこかしこで咲き誇っていました。
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急な登りは長くはないものの、路面が崩れやすいので少し気を付けた方がよさそうでした。
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斜面を登りきると、ほぼフラットなトラバースに変わります。
細い木が密生していて、太陽の暑さを遮ってくれています。
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私はこういう木漏れ日が好きで、行き会うとつい足を止めて見いってしまいます。
フラットな道をどんどん進むと、仏栗と書いてホトグリ峠にたどり着きます。
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仏栗峠の四叉路を左に下ると、車がすれ違えるくらいに広い未舗装林道に出ます。
高雄のバス停からここまで、4km弱の道のりに50分ほどかかりました。
緩い斜面を下りきると、沢ノ池です。
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何だここ…。
見た瞬間、水の青色に引き込まれてしまいました。