竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感が主です。藤沢周平が好きです。

2017初詣山行1ー愛宕山・明智越・唐櫃越

2017年1月2日、京都の愛宕山から明智越で亀岡に抜け、唐櫃越から京都に戻る、初詣を兼ねたトレラン山行をしました。

清滝~月輪寺

8:30頃に愛宕山登山口の清滝に京都バスにて到着、発着所で身支度とトイレを済ませ、山行開始です。
ちなみ、この少し先の登山道入り口近くに、清滝公衆トイレという立派なトイレもあります。
今回の登りは月輪寺(つきのわでら)コースを選びました。
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こちらは表参道の登り口で、月輪寺コースはここから右の方向へ、東海自然歩道・京都一周トレイル方面に進路をとります。
ロードを2kmほど愛宕山に沿って月輪寺コースの登山口を目指します。
途中で高雄方面に向かう東海自然歩道・京都一周トレイルと別れます。
愛宕山には左方向のロードを道なりに進みます。
高雄方面との分岐から少し進むと、大杉谷コースの登山口が左側に出てきます。
月輪寺コースは、さらに山沿い・川沿いにロードを走って行きます。
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この登山口から月輪寺コースの始まりです。
写真には写ってませんが、ロードを走っていると左からの沢と小さな納屋のようなものが目印になります。
空也滝という空也上人ゆかりの滝には、この登山口にある沢沿いに登って行きます。
時間に余裕があれば見に行くのもよいでしょう。
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この日は行者さんがふんどし一丁で滝行をしていました。
10分程で往復できると思います。
9:06、月輪寺コースの登山口に戻って登り始めます。
急ではあるものの、走れるか走れないか、ギリギリくらいの斜面が続きます。
登山道はきれいに整備されていてとても快適です。
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シダの生い茂る斜面をつづら折りに登って行きます。
後で行く明智越も唐櫃越も、シダが目立ちました。
この辺りの山域の特徴なのかもしれません。
何度か登りとトラバースを繰り返すと、切り開かれた狭い平地に月輪寺が現れます。
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9:30の到着でした。
ここで本年の初詣をします。
ここ月輪寺では台風災害復興のために募金活動をしています。
登山道がきれいに整備されているのも、このお寺が永く続いてきたからとも言えます。
一口200円ですので、コースを利用する際には小銭を用意しておくとよいでしょう。
月輪寺もまた法然親鸞の師弟コンビが修行し、明智光秀にもゆかりのある名刹です。
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本堂わきの銅像親鸞上人。
興味のある方はぜひ訪れてみてください。

月輪寺愛宕山

月輪寺を出てしばらく登ると、京都の市街地を展望できる場所に出ます。
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この付近で大杉谷コースに合流します。
少し進むと尾根沿いの道に出て、少し傾斜が緩くなります。
稜線のトレイルもきれいで走りやすいです。
やがて、愛宕山山頂回りの道に突き当たりますので、左に進むと、神社の石段に出会います。
石段を登り詰めると、愛宕山山頂、愛宕神社に到着します。
ちょうど10:00でした。
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愛宕山は、江戸時代までは愛宕権現として、京都における山岳信仰の一大センターでした。
山岳信仰の山には天狗伝説が付き物ですが、太郎坊という非常に強力な霊力を持った大天狗の拠点とされてもいます。
また、愛宕神社は火避けの神様としても有名ですが、ここが日本中の愛宕神社の総本山で、火避けの御札などもあります。

愛宕山頂~水尾

参拝を済ませて、社務所わきの待合室で暖をとりながら補給と身支度を整えます。
コンビニ調達の一本満足(レモン風味のやつ、とても美味しかったです)とくるみ餅をモグモグしながら、地図の入れ換えなどを済ませます。
ここにはストーブがあり、体を冷やさずに休むことができ、非常にありがたいです。
支度を整えて、10:20に表参道を下り始めます。
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さっき登ったこの石段は標高900m前後の地点にあり、この季節は大体雪に覆われて凍結しているため、注意が必要です。
この日はたまたま気温が高く、雪は残っていませんでした。
表参道はハイカーや初詣客が多いのですが、道が広いので十分間隔をとることができます。
ただ、神域であるので、スピードは緩めで下ってゆきます。
黒門という門を過ぎるとやや道が狭くなるので、気を付けながら下ります。
すれ違ったり追い越したりするハイカーや初詣客には、積極的に挨拶をします。
正月なせいか「おめでとうございます」という挨拶を受けることが多いのですが、これは他の山域の初詣山行でも一緒なのでしょうか。
私は普通に「こんにちは。失礼します」なのですが、ちょっと興味深いものがあります。
また、この山では今まで、トレイルランナーに対して否定的な反応をする方には会ったことがありません。
普段この山や、京都周辺でトレランをしているランナーのマナーや行いが良いのでしょう。
おかげさまで、気持ちよく走ることができます。

黒門を過ぎてからは、日によっては雪でグチャグチャのこともあります。
少し下ると、水尾分かれという分岐にたどり着きます。
ここを右に折れると、水尾の集落に下りることができます。
ちなみに左は、表参道を清滝に戻る道です。
右の水尾方面に向かい、ひたすら下ってゆきます。
登山道は広めできれいに整備されています。
傾斜はやや急で、細かい砂利を敷きつめたところが散在していて、そこは若干滑りやすいです。
つづら折りの道を下り続けると、コンクリート舗装された道に出るので、そこで右側に下ると水尾の里です。
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10:42の到着でした。
山行開始から2時間10分くらいで、愛宕山を下山しました。

水尾の里

水尾は京都では柚子の産地として知られ、至るところで育てられています。
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また、源平合戦でおなじみ、清和源氏の祖である清和天皇陵と神社があります。
清和神社付近からは車力道という古道のトレイルがあり、それをたどれば清滝まで帰ることができます。
また、保津峡駅までバスか徒歩で行き、JRに乗ることもできます。

この里から明智越の山道が始まります。