竹仙坊日月抄

トレイルランニング中心の山行記やレース記、その他雑感です。藤沢周平が好きです。

残してもしかたないのに3ーTOKYO八峰マウンテントレイル2016

第2回TOKYO八峰マウンテントレイルの振り返り、パート3です。
酔った勢いで投稿連チャンじゃ!

第3エイドからは5.2kmの道のりです。
エイドを出てすぐのところにそう書いてあったような記憶があります。
ここまで4時間32分もかかっていて体調も良くないのに、なぜか「がんばれば5時間切れるかも」と思い込んでしまいました。
キロ5分でいけばなんとかなるかも…。
もちろん、なるわけありません。
今までがんばれなかったからまだここなんだよ、今日のお前はがんばれない!
と、脳内で言ってくれるはずのもう一人の自分が、すっかり頭から飛んでます。
暑さとハンガーノックギリギリのところで、正常な思考ができてなかったようです。
ハセツネ終盤の金比羅尾根のような走りやすい下りですら、キロ5分を切るのは至難の技です。
三沢峠から先は東高尾山陵を進みますが、ここもまたアップダウンのきつい山域です。
ハセツネの峰見通りのミニチュア版
といった感じでしょうか。
ひとつひとつのアップダウンの規模は小さいのですが、傾斜が急なので休まる暇がありません。
山道自体はきれいに整備されていて走りやすいのですが、ダル重甚だしい身体にとって苦行の道でした。
キロ5分なんて寝言でしかなく、むしろ半分寝てたのかもしれません。
苦しみを抱きしめて走る、鏑木さんの2012年の上州武尊山スカイビュートレイルの前日講演会での言葉がよみがえります。
苦しいけどフィニッシュは近い、そう思ってとにかく進みます。
あと、ソフトフラスクの水を頭にかけると、少しの間楽になることがわかりました。
もっと早く思いついていればよかったのですが、しかたないです。
だましだましで前進します。

そうこうしているうちに、四辻という地点にたどり着きました。
文字どおりの四辻で、左は高尾山口の駅まで360mという標識が立っています。
しかし、コースは北に直進する「高尾駅」方面が正しいのです。
私の前のランナーが1人、迷うことなく左に曲がってしまいました。
コースに自信がなかった私は、四辻の少し先にレースの標識を見つけて直進であることを確認しました。
降りていったランナーにはそこから声をかけましたが、届かなかったようでした。
後ろから来た選手も声を張り上げてくれましたが、下りに入ったランナーの耳には入りませんでした。
正直なところ、ここのレース標識は四辻の前にもつけるべきだと思います。
できればスタッフもいてほしいと思いますが、だめならせめてもう一枚だけでも、標識を増やすべきだと思いました。
ここに限らず、レースの標識は数が少なく、また距離表示は無いものと思ったほうが良いと思います。
ランナーが気を付けるべきことではあるのは当然ですが、避けることができるミスは減らして欲しいというのが本音です。

四辻を過ぎてから少し長めの登りを終えると、下りに入ります。
登りきったところからは見事な霊園ビュー、けっこう壮観です。
私はお墓が苦手ではないので、こうした眺めはちょっとテンション上がります。
例えば御岳山と日の出山の間の小さな墓地でも、地味にテンションを上げています。
この時点で5時間10分を過ぎていて、昨年のタイムすら上回れないことが確実になりました。
もうなんでもよくなりました。
こそっと、せめて5時間半を切るぞ、と思ったものの、それも半分「もういいや」という気分でした。
トレイルを下りきり、線路脇のストレートを、落合公園のフィニッシュゲート目指してひた走ります。
ここに来て、ようやく脚にスイッチが入りました。
遅すぎです。
でも、5時間半切るのにはギリギリの線でしたが、この線だけは死守したいと思い、なけなしの体力を振りしぼりました。
公園の入り口で友人が待ってくれていましたが、手をふってお辞儀だけしてフィニッシュラインに飛び込みました。
彼は47km走って応援に来てくれましたが、タイムのためにちょっと不義理をいたしました。
反省しています。
そんなこんなで、5時間29分1秒、太陽に悩まされたレースが終わりました。

昨年は5時間16分台でしたので、13分程下回ってしまいました。
しかし表彰式で、連覇した栗原孝浩選手のタイムも昨年よりそのくらい遅いというのを聞きました。
実際私の順位も、微かに上がりはしましたが、ほぼ昨年と同じでした。
暑さの分だけ単純に13分、順位はそのままスライドした、そう納得しました。
走り納めは予想外の暑さに苦しみましたが、終わってみればタイムは落ちたものの、順位は上がる、極めて微妙な結果です。
決算でいうと、前年比減収微増益というところで、2016年の山遊びは終わりました。

色々考えることの多い1年でしたが、山にいるうちは概ね楽しく過ごせました。
今回みたいに苦しい苦しいしか言っていないレースでも、その苦しみを抱きしめて走れば、いつかフィニッシュラインを越えることができます。
越えた先には次の山が待っています。
こんなに楽しい遊びは手放せません。
来年早々には、高尾山天狗トレイルが待っています。
存分に苦しんで楽しみたいと思います。